Linuxを日常的に使う実験ブログ

【2020年】初心者にオススメなLinuxディストリビューション

 2020-01-13

 2021-01-07

 Linux全般

2021年版が公開されています!>>【2021年版】初心者にオススメのLinuxディストリビューション こんにちは。今回のテーマは『【2020年】初心者にオススメなLinuxディストリビューション』です。「Linuxを使ってみたい!けど、まず何をインストールすれば良いんだ?」」「Linuxって種類が沢山あって、どれが良いのかわからない」「インストールしたらすぐに日本語入力ができるディストリビューションってどれ?」という方のお役に立てればと思います。 2014年から始めたこの企画も7年目に突入しました。何となく始めた企画がここまで続くとは思っていませんでした。これも一重に励ましのメッセージを下さる読者の方々のお陰です。 過去の記事は以下の通りです 【2014春】初心者にオススメなLinuxディストリビューション 【2015年】初心者にオススメなLinuxディストリビューション 【2016年】初心者にオススメのLinuxディストリビューション 【2017年】初心者にオススメのLinuxディストリビューション 【2018年】初心者にオススメのLinuxディストリビューション 【2019年】初心者にオススメのLinuxディストリビューション [adsense02] 【目次】 Linuxを始めよう Linuxを導入するハードルはどんどん下がってる 最初のハードルを乗り越えよう 気軽に使ってみよう 日本語環境の導入が困難な場合もある ディストリビューション選択の基準 Debian系 Feren OS MX Linux Ubuntu Linux mint LXLE Linux Lite Netnunner ZorinOS Debian elementary OS Red Hat系 Fedora Mageia OpenMandriva Lx SUSE系 openSUSE Arch系 EndeavourOS Manjaro 独立系 Solus 番外編 Sabayon

Linuxを始めよう

Linuxを導入するハードルはどんどん下がってる

2020年1月14日にWindows 7のサポートが終了することもありLinuxへの関心が高い方は多いのではないでしょうか。近年、多くのディストリビューションがWindowsからの移行の受け皿となることを謳ったディストリビューションを開発していて、以前のように一部のコンピュータ好きやITエンジニアだけのものではなくなりつつあります。 インターネットを介して即座にインストールメディアが入手でき、いろんなユーザーがブログで導入方法や設定方法を発信しているという素晴らしい環境が整っています。「インストールが大変」「なんか難しそう」そんなとっつきにくさが薄れている今、Linuxの導入を考えてみてはどうでしょうか?

最初のハードルを乗り越えよう

Linuxを使おうと思って調べてみると「Ubuntuが使いやすい」とか、「やっぱりMintだ」とか、「いや、RedHat系は触っておくべき」とか多くの情報が溢れていて実際に使って見る前に尻込みしてしまうことも多いのではないでしょうか?Linuxに関しては専門的な情報から少し触って使い始めたばかりの方のブログ情報(うちのことですよ…)まで多岐に渡り、混乱を招くことも多いと思います。筆者がLinuxを使い始めたころに、「こんなカタログ的なものがあれば良かった」というものを書いたつもりです。お役に立てば幸いです。

気軽に使ってみよう

本記事でも、数あるLinuxディストリビューションの中から初心者でも使いやすいものを選んで紹介しています。それでもインストールする時には1つのディストロを選ぶ必要があります。自分の選択が正しかったのか。別の方が使いやすかったのでは…いろんな考えが頭を過るは良く分かります。ただ、Linuxディストリビューションの選択はやり直しができることです。筆者としては、最初の選択で尻込みをせず、気楽な気持ちで選んだディストロをインストールして使ってみて欲しいと考えています。

日本語環境の導入が困難なディストロもある

海外の評価サイトで入門にピッタリという評価を受けているディストロが日本人にとっても最適かどうかは一概に言えないと思っています。当サイトでは実際に筆者が使ってみて日本語環境の導入のしやすさをチェックして評価しています。ただ、人によっては英語で使うから日本語環境は必須ではないという場合もあると思います。日本語環境の星印を目印やコメントも参考にしてみて下さい。

ディストリビューション選択の基準

例年の如く筆者の独断と偏見に基づき「初心者が使う」という視線から以下のように設定しました。

  • 情報量の多さ
  • 日本語環境の充実具合
  • インストールの容易さ
  • インストール直後の使用感

これらの観点からパワーユーザー向けとされるArch Linux,Gentoo Linux,Slackware,CRUX等は紹介しておりません。 ※オススメ度は筆者の主観です。あくまで「初心者」が対象です。 ※日本語環境は筆者の使った主観を★で表しました。

Debian系

Debianを源流とするLinuxディストリビューションであり、巨大なDebianパッケージ群をAPT(Advanced Package Tool)で管理する特徴があります。Ubuntuの登場により初心者向けデスクトップ用途ではUbuntuをベースとしたディストリビューションが多数生み出されている状況であり、Ubuntu系と称される場合もあります。源流であるDebianもUbuntuの生成物を取り入れている部分もあります。ネット上の情報量でいうとUbuntu人気でDebian系の情報量はとても多く安心です。

Feren OS

最新のツールが満載のFeren OS 公式HP:ferenos.weebly.com

項目評価/説明
オススメ度★★★★
パッケージ形式deb
パッケージ管理方式APT
標準UIKDE(旧版はCinnamon)
日本語環境★★★★
日本語入力fcitx-mozc(GUIツールで設定)

筆者コメント Feren OSはLinux Mintをベースに作られたディストリビューションです。これまでCinnamonを標準デスクトップ環境としてきましたが、2019年12月にリリースされた最新版ではKDEをデスクトップ環境にして大きな変更が加えられました。WindowsやMacからの乗り換えをできるだけスムーズに行える環境をユーザーに提供しようとしており、Feren OS Transfer Toolというファイルの移管ツールが備わっています。その点で目指しているコンセプトはZorinOSと似ていると言えると思いますが、ウェブブラウザにVivaldi(Operaの開発陣が開発)を採用する点などが非常に意欲的です。また、ローリングリリース方式(現時点ではセミローリング・リリース)を採用している点などは他のDebian系と一線を画します。尚、ウェブブラウザに関してはユーザーが使い勝手の良いウェブブラウザをすぐにインストール出来るようWeb Browser Managerというツールがあります。 インストール時に細かくハードウェアを検出したり、デスクトップデザインを選べるなどユーザーへの気配りが細やかで、本格的にWindowsやMacのユーザーの取り込みを図っているんだなと感じさせる作りになっています。 日本語環境に関してはインストールも日本語環境でスムーズに行うことができ、インストール後の日本語表示も問題ありません。日本語入力に関してはCinnamon版を使った際にはfcitxが導入済みでしたが、KDE版に変わってからはGUIの設定ツールが導入され簡単に日本語入力の設定を行えるようになっています。多言語対応にまで配慮が出来ていて、日本のユーザーにはありがたいことだと思います。 独自ツールやVivaldiの標準採用など、かなり実用面に重きを置いた構成となっています。新デスクトップ環境となり従来のCinnamonファンには残念な点があるかもしれませんが、間違いなくLinuxに初めて触る方が使いやすいディストリビューションの1つだと思います。

MX Linux

堅牢で実用的な現実主義 公式HP:mxlinux.org

項目評価/説明
オススメ度★★★
パッケージ形式deb
パッケージ管理方式APT
標準UIXfce
日本語環境★★★
日本語入力手動で設定する必要あり

筆者コメント MX Linuxは2019年にはDistroWatchにて人気NO1を獲得したディストロとしても注目を集めました。Debianベースの軽量ディストリビューションであるantiXと同じくDebianベースのMEPISのコミュニティが協力して生み出したDebianベースのディストリビューションです。このプロジェクトはエレガントで効率的なデスクトップ環境を持ちシンプルかつ安定性のある中量級のOSを提供することです。標準のデスクトップ環境はXfceであり、スペックの低いマシンでもキビキビ動きます。 MX Linuxの最大の特徴はユーザー向けの独自のMXツール群を提供していることです。このMXツールによってよりデスクトップマシンとしての完成度を高め、より便利な機能をユーザーに提供しようとしています。MXツールにより容易にメディアコーデックのインストールも可能になっています。また独自のリポジトリを持つことでプロプライエタリなパッケージの導入も容易です。Debianの堅牢性と独自ツールの実用性を兼ね備えたバランスの良さから愛用者も多いようです。初めてDeb系のディストロに触る人にもオススメできるディストロかなと考えます。 インストールは日本語で設問に答えるだけで簡単に行うことが出来ます。またインストール直後から設定無しで日本語表示される点も日本のユーザーには嬉しいところだと思います。一方で日本語入力に関しては手動での設定が必要です。Debianの情報を元にすれば難易度はそこまで高くないですが、自信の無い方はUbuntu等で慣れてからの方が良いかも知れません。

Ubuntu(Xubuntu,Kubuntu等の公式フレーバー含む)

01 入れたら動く!それがUbuntu 公式HP:Ubuntu Japanese Team

項目評価/説明
オススメ度★★★★★
パッケージ管理方式APT
標準UIGNOME3のカスタマイズ版(KDE,Xfce,LXDE,MATE,Cinnamon,Budgie版あり)
日本語環境★★★★★
日本語入力ibus-mozc

筆者コメント もうLinuxといえばUbuntuだと思っている方もいるぐらい有名になってしまいました。ここでは公式フレーバーであるXubutnu, Kubuntu, Ubuntu Mate, Ubuntu Budgie等もUbuntuとしてまとめて扱います。 Ubuntuはインストールしたらすぐに使えるLinuxを標榜してDebianから派生し、Canonical社を中心に開発されています。その使い勝手の良さから急激にユーザー数を増やし、今ではUbuntu自信がUbuntu派生のディストリビューションのベースとなる状況を生み出しています。今日存在するDeb系のディストロの多くがUbuntu派生であり難解なイメージがあったDeb系をここまでポピュラーにした立役者とも言えます。初めて触ったLinuxがUbuntuまたはUbuntu派生のディストロという方も多く、ネット上にも非常に情報が多く蓄積されています。 公式のリポジトリにあるソフトウェア(パッケージ)は保守的なDebianに比べて新しくライセンスがフリーでないものも取り入れていく「思想よりも実利を取る」傾向にあります。そのため、音楽や動画の再生などもスムーズで「Linuxだから出来ない」というイメージを払拭してきました。また、ハードウェアの認識能力も高いため、ドライバのインストールなどは自動で行われます。まさに「インストールしたらすぐに使える」を体現しており、導入のハードルは低いと思います。 デスクトップ用途として人気を博したUubntuですがサーバー用途としてもシェアを伸ばしており、過去には「サーバーならCentOS」とよく聞きましたが、最近はUbuntuもサーバー用途の選択肢に入るのでサーバーサイドの方も一度触っておいて無駄はないディストロだと考えています。 日本語に関してはUbuntu Japanese Teamが日本語Remix版を提供されていますので、こちらを使うことをオススメします。インストール画面やインストール後のデスクトップ環境も日本語環境ですので安心です。 Ubuntuには公式フレーバーという基本部分が同じでデスクトップ環境が異なるフレーバーが用意されており、このフレーバーを選択することでKDE, MATE, Cinnamon, Budgie, Xfce, LXDEを選択することが出来ます。

Linux Mint

02 洗練されたデザインと独自ツールのLinux Mint 公式HP:Linux mint japan

項目評価/説明
オススメ度★★★★
パッケージ形式deb
パッケージ管理方式APT(独自のGUIツールあり)
標準UICinnamon,MATE(Xfce,LXDE版あり)
日本語環境★★★★★
日本語入力インストール直後はfictx-mozc

筆者コメント Linux Mintはシンプルさよりも使い勝手が良くモダンでエレガントな環境と提供することを標榜し、その姿勢に共感する人々から人気の高いディストリビューションです。既存のデスクトップ環境やアプリケーションを組み合わさえるだけでなく、独自のツールも開発してきました。 Linux Mintのプロジェクトから生み出されたCinnamon、Mateといった先進的でハイセンスなデスクトップは他のディストリビューションにも取り込まれていきました。このデスクトップ環境に見られるようにLinux Mintは統一された操作感を提供するツールを独自に準備することでユーザーに使いやすい環境を用意しようと工夫をしています。同プロジェクトから生み出されたデスクトップ環境およびMintツールには根強いファンが多く。国内でも人気のディストロとなっています。 日本語環境に関してはインストール直後から表示、入力ともに問題なくスムーズに使い始めることが出来ます。 過去にはアップグレードの方法がバージョンによって変わるなど、ディストロとして安定しない(よく言えば発展途上の)部分があり、ユーザーも柔軟に使いこなしていくことが求められる部分がありますが、全体的にはスタイリッシュで使いやすいディストロだと思います。

LXLE

コンパクトだけど機能的 公式HP:https://lxle.net/

項目評価/説明
オススメ度★★★★
パッケージ形式deb
パッケージ管理方式APT
標準UILXDE
日本語環境★★★★★
日本語入力fcitx/mozc

筆者コメント LXLEはデスクトップ環境にLXDEを採用したUbuntuの公式フレーバーLubuntuおよびUbuntuをベースに独自のカスタマイズをされたディストロです。Lubuntuに比較して斬新な機能は追加されていませんが、使いやすい新しいアプリケーションを取り入れることでインストールした時からユーザーが不便を感じることがないように配慮された作りとなっています。 軽量であるためインストール時間も短く、スッキリとシンプルな割にバランスのとれたシステム構成だと感じます。 またLXLE独自の特徴というよりはLXDEを搭載したディストロ一般的の話ですが、古いPCや低スペックマシンであってもキビキビと動いてくれます。 日本語環境に関してはインストールも日本語でOKです。インストールした瞬間から日本語の表示、入力には特に問題を感じません。日本語入力環境の整備に不安を感じている方にはストレスなく導入できるディストロだと思います。

Linux LITE

軽快で使いやすい 公式HP:linuxliteos.com

項目評価/説明
オススメ度★★★
パッケージ形式deb
パッケージ管理方式APT
標準UIXfce
日本語環境★★★★
日本語入力GUIツールでセットアップ

筆者コメント Linux LiteはWindowsから移行するユーザーをターゲットに作られておりSkype、Steam、Kodi、Spotifyやオフィススイートといったユーザーにすぐに役立つソフトウェアを簡単にインストールできるよう工夫してあります。またデスクトップ環境もWindowsと似た配置になっており、スムーズに以降できるようになっています。 日本語環境についてですが、インストールおよびインストール直後の環境から日本語表示については問題ないです。日本語入力についても設定は必要ですが、GUIによる簡単な設定のみで問題なく使えるようになります。 デスクトップ環境にXfceを採用しているため低スペックのマシンでも軽快に動くと思います。古いWindowsマシンを復活させるとしたら選択肢に入れたいディストロですね。

Netnunner

KDEファンなら使いたい!? 公式hp:netrunner.com

項目評価/説明
オススメ度★★★
パッケージ形式deb
パッケージ管理方式APT
標準uiKDE Plasma
日本語環境★★★
日本語入力fcitxやibusを手動で設定する必要あり

筆者コメント NetnunnerはDebianをベースに作られたDesktopおよびCoreとManjaroをベースとしたRollingがあります。2020年1月現在、Rollingについてはインストールメディアを配布することを停止しています。 NetnunnerはKDEデスクトップ環境に特化したディストリビューションであり洗練され統一感のあるユーザー体験を提供することを目的としています。KDEはGUIツールQtで作成されたデスクトップ環境でありGNOMEと双璧をなす存在です。XfceやLXDE等の軽量デスクトップ環境に比較して重量級のデスクトップ環境ですのでスペックの低いマシンですと動作が重くなる可能性があります。またDebianベースではあるのですが64bitのみの対応となっており、32bitしか対応していないマシンですと導入が出来ません。 デスクトップ周りのカスタマイズはやはり凝っています。KDEが標準の他のディストロ比べても非常に格好良く洗練されたデスクトップ環境を提供してくれているので、この格好良さに惚れ込んだなら使ってみて損はないと思います。デスクトップ環境は好みがあるので星3としましたが熱烈なKDEファンならば星4ところでしょうか。 日本語環境ですがインストール後の表示は問題ありませんが、入力に関しては手動でパッケージの導入と設定が必要です。

ZorinOS

03 角が取れて少し丸くなりました 公式HP:zorin-os.com

項目評価/説明
オススメ度★★★
パッケージ形式deb
パッケージ管理方式APT(既定UI:software)
標準UIGNOMEベースの独自UI
日本語環境★★★★★
日本語入力設定ツールでfcitx-mozcが導入される

筆者コメント ZorinOSはUbuntuベースのシステムにGNOMEをカスタマイズした独自のUIを搭載したディストリビューションです。Zorin OSと言えば近未来的で鋭いデザインが特徴でしたが、ここ数年はシンプルな路線に舵を切ったようです。エッジの効いたデザインに惹かれて使っていた方にとってはちょっと物足りなくなる部分もあるかも知れません。 UIの見た目を手軽に変更する独自のツールまで搭載され、ビジュアルへのこだわりは相当です。基本的なシステムはUbuntuがベースであるため、大抵の問題はUbuntuの情報で対応できると思います。 従来はエンジニアが中心となって使ってきたLinuxをもっと大衆向けにしたい。そんな思いで生まれたZorin OSはWindowsユーザーがスムーズに移行できるように多くのWindowsメディアを利用できるようにインストール初期からメディアコーデックがインストールされていたりWineがインストールされている等の工夫がされています。Windowsからの移行を検討しているユーザーにオススメのディストロです。近年、Feren OSやLinux Lite等の似たコンセプトのディストロが多く出てきてやや存在が霞みがちに見えます。Zorin OSを選択する最大のポイントはNetrunnerと同じくビジュアルが気にいるかどうかではないかと思います。 日本語環境に関してはインストール画面、インストール後の日本語表示も問題はありません。日本語入力に関しては手動設定が必要な場合が多かったのですが、12.4では言語設定画面にて言語パッケージのインスールが示唆され、スムーズに日本語環境が構築されました。かなり改善されてきていると思います。 2020年1月現在、Ultimate版は有料、Core, Lite, Educationが無料でダウンロード可能となっています。

Debian

04 Debian系の始祖!自由を愛する古風な堅物 公式HP:DEBIAN JP Project

項目評価/説明
オススメ度★★★
パッケージ形式deb
パッケージ管理方式APT
標準UIGNOME(KDE,Cinnamon,MATE,Xfce選択可)
日本語環境★★★★★
日本語入力uim-mozcが標準

筆者コメント Debianはコミニュティによって運営されるDebianプロジェクトによって開発が進められているディストリビューションであり、安定性に定評があります。コミュニティベースでの開発でありながら、当時としては画期的だったパッケージ管理ツールAPT(Advanced Package Tool)を生み出し企業の開発するシステムに劣らぬディストリビューションに成長させた功績は偉業と言えるでしょう。その点で企業の助成を受けながら成長してきたopenSUSEやFedoraとは一線を画す存在です。Ubuntuに比べて「枯れた」パッケージが導入されるため高い安定性を誇る反面、最新バージョンのソフトを常に使いたい方には不向きかも知れません。プログラミングを勉強したい学生さんなどにはピッタリのディストロだと思います。 一昔前はDebianのインストールは難しいと言われましたが、今はGUIの日本語画面でインストールができ、ハードルは非常に下がっています。日本語環境もインストール時に日本語を選択していれば表示も入力も問題ありません。(デフォルトでuim-mozcが使用可能) Debianプロジェクトは「Debian社会契約」を掲げ「自由」であることを非常に重視するため、メディアコーデックや各種ドライバ等のプロプライエタリなパッケージはDebianの一部として提供されず、手動でのインストールが必要となります。この点がプロプライエタリなパッケージも提供し「入れたらすぐ使える」を目指すUbuntuとは大きく異なる点です。

elementary OS

elementaryos_logo MacみたいなLinuxを使いたいあなたへ 公式hp:elementary.io

項目評価/説明
オススメ度★★★
パッケージ形式deb
パッケージ管理方式apt
標準uipantheon
日本語環境★★★★★
日本語入力ibus

筆者コメント elementary osはubuntuをベースにしたApple社のMacを彷彿とさせるディストリビューションです。デスクトップ環境には独自のpantheonを搭載しており独自に開発したツール群と統合されたシステムで、ユーザーにシンプルで洗練された環境の提供を目指しています。デザインとは何か?ユーザーに何を提供し、何を提供しないべきなのか?公式ドキュメントにはelementary OS の哲学が色濃く出ています。elementary OSは敢えてユーザーのカスタマイズ性を損ねてでもシンプルさと快適さを提供しようとします。この哲学もApple製品の哲学と非常に似ていると感じます。 日本語環境に関しては過去のバージョンでは日本語入力がうまく作動しないトラブルがありましたが、最新版の5.1ではibusが正常に作動し問題なく日本語入力することが出来ました。よってインストール直後から日本語環境は表示・入力ともに問題ないです。 インストール直後の環境はelementaryOS独自のツールが導入されおり、他のディストロを知っている方は自分で使い慣れたツールをインストールすることになるかもしれません。この独自路線がファンにはたまらないのかも知れませんね。

Red Hat系

その名のとおりRed Hat社開発のRedHat Linuxが系譜の源流となっているディストリビューションです。パッケージはrpm(RPM Package Manager)を使います。

Fedora

08 最新の実験場で遊びたいあなたへ 公式HP:Fedora Project

項目評価/説明
オススメ度★★★
パッケージ形式RPM
パッケージ管理方式DNF
標準UIGNOME(KDE,Cinnamon,Xfce,MATE,LXQTのspins版あり)
日本語環境★★★★★
日本語入力ibus-kkc

筆者コメント FedoraはRed Hat社の支援を受けたプロジェクトによって開発が進められている実験的な要素の強いディストリビューションです。Fedoraの試験運用で得られた成果はRed Hat Enterprise Linux(RHEL)に還元されるという仕組みです。そのため、安全性が未知な最新パッケージが導入されることが多く、バージョンごとに大胆な仕様変更がなされることもあります。 Fedoraはフリーであることを重要視するため、フリーではないライセンスのパッケージは公式リポジトリに含まれていません。そのためFlash Playerやマルチメディアコーデック等のパッケージに関してはサードパーティ製のリポジトリをマニュアルで登録する必要があります。 上記のような理由からFedoraは初心者向けではないと言われますが、決して使いにくいディストリビューションではなく、インストールや日本語設定の容易さを考慮すると最新技術が搭載されたRedHat系ディストリビューションが使えるという点は非常に魅力的です。ただ、サードパーティリポジトリなしではデスクトップマシンとしては満足度が低い可能性があるため、プログラミングや開発用としての用途に向いているのかなと考えます。標準のデスクトップ環境はGNOMEですが、SPINSというUbuntuで言う所のフレーバーが用意されており、ユーザーは好みの環境を構築することが出来ます。FedoraのSPINSにに関してはコチラ

Mageia

mageia_logo 欧州の魔術(マギア)に魅せられてみては? 公式HP:mageia.org(日本語)

項目評価/説明
オススメ度★★★★
パッケージ形式rpm
パッケージ管理方式DNF(GUIあり)
標準UIGNOME,KDE,Xfceから選択
日本語環境★★★★★
日本語入力ibus-mozc/ibus-anthy

筆者コメント Mageiaは系譜としてはMandriva Linuxのフォークであり、Mandrakeの流れを組むことになります。同様にMandrakeの流れを組むユーザーフレンドリーなディストリビューションとしてはPC Linux OSやOpen Mandrivaがあります。Mandrivaの開発母体がフランスであったこともあり欧州でユーザーの多いディストリビューションです。使い勝手としてはOpenSUSEに非常に近いものを感じます。 インストールは日本語のGUIに従って必要項目を埋めるだけで簡単に終わります。これはMageiaの特徴というわけではないですが、やはりインストールのハードルが低いことは初心者にとって重要な要素だと思います。日本語環境に関しては比較的整っていてインストール直後から日本語表示は問題ありません。日本語入力についてもKDEの場合はibusが設定済みのため、特別な設定無しで日本語入力が可能です。 システム設定はMageiaコントロールセンターという設定ツールで行うことができます。このツールはWindowsのコントロールパネルに相当するもので、デスクトップ向けディストリビューションの完成度の高さを伺わせます。 これまでMandrake系のディストリビューションで用いられてきたurpm(User RedHat Package Manager)をパッケージ管理の中心に据えてきましたがDNFも使えるようになっています。urpmを採用しているディストリビューションがMandriva系の少数であることを考えると時代の流れかも知れませんね。

OpenMandriva Lx

Mandrake兄弟の末っ子的存在 公式HP:openmandriva.org

項目評価/説明
オススメ度★★
パッケージ形式rpm
パッケージ管理方式GUIツールおよびurpmi,dnfコマンド
標準UIGNOME,KDE,Xfceから選択
日本語環境★★★
日本語入力手動で設定の必要あり

筆者コメント OpenMandriva LxはMaegiaと同じくMandriva Linux(旧Mandrake)の流れを汲むディストリビューションです。このMandrake系のディストロとしてはPC LinuxOSやMaegiaなどがあります。 言わばPC LinuxOS, Maegia, OpenMandriva Lxは兄弟のような関係です。使用感も非常に似ています。独自のコントロールセンターを持っているのも1つの特徴と言えます。OpenMandriva LxにはOpenMaondriva コントロールセンターがあり、ソフトウェアの管理やユーザーの管理等の設定をGUIで行えるようになっています。 パッケージ管理はMandrake系はurpm(User Redhat Package Manager)を用いていましたが最近はFedoraで採用されているDNF(yumの後継)を用いています。dnfdragoraというGUIツールもありますのでコマンド操作が苦手な方も無理なく操作できます。 日本語環境に関してはインストールはところどころ英語混じりですが、なんとか日本語で行えます。インストール直後の環境は英語ですので、表示を含め自分で日本語入力用のパッケージを導入したりして設定する必要があります。この点でMaegiaの方が優秀かと思います。

SUSE系

ドイツ企業である元S.U.S.Eの開発したディストリビューションの流れを汲み、Slackwareとも歴史的な関わりを持つ一派です。

openSUSE

opensuse_bannar マルチメディアから開発まで器用なヤモリ 公式HP:opensuse.org

項目評価/説明
オススメ度★★★★
パッケージ形式rpm
パッケージ管理方式YaST(CLIツールとしてzypper)
標準UIKDE(インストール時にGNOME,Xfce等も選択可)
日本語環境★★★★★
日本語入力ibus-mozc

筆者コメント openSUSEはコミュニティベースで開発が進められているディストロです。SUSE社から支援を受けておりopenSUSEで得られた成果はSUSE Linux Enterprise(SLE)に還元されるようになっています。その点でFedora同様に企業色があるディストロと言えます。2015年からはSLEと共同開発していく体制となり、現在ではバージョンもSLEに合わせたバージョンとなっており、Leap 42.3からLeap 15となり混乱した方もいるかも知れません。openSUSEは安定版のLeapと常に最新パッケージが使えるローリングリリース版のTumbleweedがありますが、初心者の方にはLeapをオススメします。 パッケージはRedHat系と同じくRPMパッケージですがFedoraとはパッケージ管理が異なり、GUIのYaST、コマンドラインのZypperでパッケージ管理を行います。RPM系共通のrpmコマンドはもちろん使えます。初期の頃からコマンドに頼らずシステム設定やパッケージ管理が可能なYaSTというツールを主力としてきただけあって、現在のopenSUSEもGUIツールとなったYaSTでシステム管理、パッケージ管理を行うことができます。 インストールは日本語のGUIインストーラで簡単に行うことができ、デスクトップ環境もGNOME,KDE,Xfce,LXDE等のメジャーどころから選択できます。日本語の表示、入力に関してはインストール直後から特に設定なしで問題なく使うことができ、初心者にも導入のハードルが低いディストリビューションだと思います。

Arch系

Debian,Red Hat,Slackwareのどの系列にも属さない系列は独立系と呼ばれています。有名どころではGentoo LinuxやArch Linux等があります。なかでもArch LinuxはArch系という諸派を生み出しています。これまでArch Linuxは経験のあるパワーユーザー向けと言われていましたが、初心者にも使いやすいようにカスタマイズされたディストロが出てきました。今回はArch系から二つ紹介致します。

EndeavourOS

Antergosの精神を受け継ぎし者 公式HP:EndeavourOS

項目評価/説明
オススメ度★★★
パッケージ形式tar.xz
パッケージ管理方式pacman
標準UIXfce,KDE,Cinnamon,GNOME,MATE等6種
日本語環境★★
日本語入力手動で設定(fcitx, ibus等)

筆者コメント 昨年紹介したAntergosですが2019年5月にプロジェクト終了してしまいました。そのAntergosの精神を受け継ぐプロジェクトとしてEndavourOSが誕生しました。よりインストールが楽で使いやすいArch Linuxを目指しています。Antergos同様にArch Linuxの持つ透明性、シンプルさ、ローリングリリースによる常に最新であるという特徴を活かしながらインストールやデスクトップ環境構築の煩雑さを緩和しようとしたディストリビューションです。 使いやすいArch Linuxを目指しているだけあってインストールはとても楽です。マウスで選択して必要事項を入力していくだけですので簡単さはUbuntuやFedoraと同様です。何より日本語でインストールできますので「これがあのArch Linuxベース?」と驚く方もいるかと思います。 日本語表示に関してはインストール時から問題なく使えます。日本語フォントに関してはやや貧弱なので自分でフォントをインストール必要はありますが、文字化けで読めない!というようなことはありません。一方、日本語環境ですが、こちらは手動でibusなりfcitxなりを導入する必要があります。その点で日本語環境は星3としました。

Manjaro

manjaro_b_logo Archの先鋭さに便利ツールを融合させたスグレモノ 公式HP:manjaro.github.io

項目評価/説明
オススメ度★★★
パッケージ形式tar.xz
パッケージ管理方式pacman
標準UIXfce,KDE,GNOME,i3,Awesome,deepin,budgie,Openbox,Cinnamon
日本語環境★★★
日本語入力手動で設定(ibus, fictx可)

筆者コメント ManjaroはArch Linuxのシンプルさや透明性の高いシステムと初心者でも手軽に使えるインストール方法とGUI環境を併せ持つ環境の提供を目指しています。コンセプトとしてはEndeavourOSと似ていますが、独自ツールと独自リポジトリでパッケージを管理する点でアプローチに違いがあります。Arch LinuxとManjaroの関係は丁度、DebianとUbuntuの関係とよく似ています。UbuntuもDebianとはリポジトリが異なり独自ツールを導入しています。 ManjaroはArch Linuxの透明性の高いシステムを活かしたまま、システム設定の手間を負担を極力少なくしようとしたディストロでありハードウェアの自動検出を行うManjaro Hardware Detection(MHWD)を搭載するなどArch Linuxにはない機能が盛り込まれています。また、選択できるデスクトップ環境もAwesomeやi3などのタイル式ウィンドウマネージャも加わり選択肢の幅が広がりました。インストール時にオフィススイートが選べるようになっていて、LibreOfficeとFreeOfficeを選ぶことができます。(もちろん後からどちらもインストール可能です) 日本語入力環境は自分で設定する必要があるため、日本人にとってはインストール直後からすぐ使えるディストリビューションという状況ではないですが、情報量の豊富なArch wikiの多くの部分を参考に出来るためArch系のディストリビューションに興味のある方は試してみてはいかがでしょうか? 一点、注意としてはManjaroはArch Linuxとリポジトリを共有していないため、厳密な意味ではArch Linuxではありません。Arch Linuxのパッケージ管理システムを踏襲したArch Linuxライクなディストリビューションと言えると思います。

独立系

何かの派生ではなくスクラッチから作られたディストロを独立系と呼びます。独立系の中にはArch Linuxのように派の源流になるディストロも多いです。多くの場合パワーユーザー向けな設計が多くのですが、一昨年から紹介しているSolusは使いやすいデスクトップ用途として注目を集めています。機会があれば使ってみてください。

Solus

solus_logo 全てのデスクトップユーザーに送る洗練されたデザイン 公式HP:Solus Project

項目評価/説明
オススメ度★★★
パッケージ形式eopkg
パッケージ管理方式eopkg
標準UIBudgie(GNOME,MATE版の配布もあり)
日本語環境★★★
日本語入力手動で設定(ibus-anthy)

筆者コメント Solusは2015年12月に正式リリースを行った比較的新しい独立系のディストリビューションです。Solus Projectが開発を進めるシンプルで機能的なBudgieデスクトップを標準環境としています。現在ではGNOMEやMATE版も配布されています。BudgieはGTK+の技術で作成されており、他のプロジェクトのフォークではなくSolusのチームによってスクラッチから作られた独自のデスクトップ環境です。画面構成はMATEやCinnamonに似ていますが、よりフラットデザインと取り入れ現代的な印象を与えます。Solusのために生み出されたBudgieですが現在では独立したパッケージとしてUbuntuやArch Linux等の他のディストリビューションでも使用できるようになっています。 独立系Linuxというとインストールがコマンド操作だったり、細かい点は設定ファイルを手動でカスタマイズするものが多いのですがSolusは初心者でも簡単に使えるようにデスクトップ用途でしっかり使えるディストロです。 OSのインストールは英語ですが、GUIのウィザードに従うだけで簡単にインストール可能です。日本語表示に関してはインストール直後からフォントも導入され問題ないですが、日本語入力に関しては手動でパッケージの導入と設定が必要となります。 SkypeやSlack,Google Chrome等の人気のあるプロプライエタリなアプリケーションも手軽に導入できるように工夫されている点は実用的ですが、新しいディストリビューション故に2017年1月現在では公式リポジトリに登録されているパッケージ数が少ないのが難点です。ただ、Solusはflatpakが利用できるためデスクトップ用途でカジュアルに使いたいという場合には公式リポジトリのパッケージ数はあまり問題にならないかも知れませんね。

番外編

初心者にオススメするのはどうなんだろ?と思いつつも是非紹介したいディストロを番外編として紹介することにしました。したがって初心者へのオススメ度は低いものばかりとなりますが、チャレンジ精神のある方は挑戦してみてはいかがでしょうか?

Sabayon

solus_logo Gentooインストールバトルで敗北したあなたに 公式HP:sabayon.org

項目評価/説明
オススメ度
パッケージ形式tbiz2
パッケージ管理方式Entropy, Potage
標準UIGNOME, KDE, Xfce, MATE, Fluxbox
日本語環境★★★
日本語入力手動で設定(ibus-anthy)

筆者コメント SabayonはGentoo Linuxをベースとしてユーザーフレンドリーな使い勝手を目指したディストリビューションです。Gentoo Linuxはインストールが「インストールバトル」などと称され初心者には敷居が高いことで知られています。しかしSabayonは簡単なFedoraに似たGUIインストールを導入し簡単にインストールできるようにしました。これにより使用感はDebian系やHedHat系と同じぐらいの使用感使えるようになりました。筆者も初めてインストールしたとき、「これがGentoo系?」と驚いたのを覚えています。 パッケージ管理はバイナリ形式のパッケージ管理をするEntropyとGentoo流のソースコードからビルドするPotageのどちらも使えます。EntropyのリポジトリからはPotageを利用してビルドされたバイナリが配布されています。まさにGentooのカスタマイズ性を残しながら利便性を追求した形と言えると思います。 気になる日本語環境ですが、まずインストールの日本語表示は問題ありません。しかし、日本語入力に関しては手動で必要なパッケージをインストールする必要があります。難易度はGentooほどではないですが、一度も日本語環境を構築したことがない場合には戸惑うことが多いかも知れません。

最後に

MX LinuxやSolusなどの2018年あたりまではそこまでメジャーではなかったディストロが有名になってきたなと感じています。 Ubuntu/Debianベースのディストロに関しては数が多いですが、見た目(デスクトップ環境)をカスタマイズし便利なサードパーティアプリを追加しただけようなものもあり、それぐらいなら本家をオススメしたいなと思うこともありました。 Arch Linuxベースのディストロも人気が出てきた印象です。少し前までArch LinuxというとCUIインストールする難しい初心者お断りという印象が強かったディストロでしたが、操作が易しいインストーラーがついた派生ディストロが出たことで身近に感じられるようになりましたね。残念ながらAntergosはプロジェクトが終了してしまいましたが、EndeavourOSもありますし期待していきたいです。 一方、Red Hat系はデスクトップ向けとしてはFedoraがメジャーな感じでしょうか。Mageiaも使いやすいディストロですが、国内での情報がまだ少ないように感じます。rpmパッケージのマネージャーは過去はyum, apt-rpm, urpm等いろいろありましたが、DNFに統一されていく流れがメジャーのようですね。(OpenSUSEに関しては今後もzypperだと思いますが) パッケージと言えばLinuxのディストリビューションの大きな差別化の1つがパッケージ管理とリポジトリなのですが、近年はシステムのパッケージ管理に依存しないパッケージ配布方法であるsnapsやflatpak, AppImageが普及してきていて、この流れが加速するとディストリビューションはどれを選んでも大差ない時代がくるかも知れませんね。 2020年版はいかがだったでしょうか?毎年あのディストロがないのは何故?という声を結構いただくのですが、誌面の都合とお考えいただければ幸いです。筆者の趣味という観点でいうともっと紹介したいディストロは沢山あったのですが、今回はこの辺とさせていただきたいと思います。皆さんのコメントお待ちしています! 本記事が皆様のLinuxライフを少しでも彩り豊かにできれば幸いです。 [adsense]