【2015年】初心者にオススメなLinuxディストリビューション
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こんにちは。今回のテーマは『【2015年】初心者にオススメなLinuxディストリビューション』です。「Linuxって種類が沢山あって、どれが良いのかわからない」という方のお役に立てればと思います。
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【2014春】初心者にオススメなLinuxディストリビューション
【目次】
どのLinuxディストリビューションを使えば良いのか?
ディストリビューション選びは最初のハードル
ディストリビューション選択の基準
Debian系
Ubuntu
Linux mint
ZorinOS
Debian
Slackware系
openSUSE
Red Hat系
Vine Linux
Fedora
PCLinxuOS
どのLinuxディストリビューションを使えば良いのか?
ディストリビューション選びは最初のハードル
Linuxを使ってみようかと思ったが、いざインストールしてみようと調べたらUbuntuとかRedHatなど様々な名前が出てきてどれを選択すれば良いのか迷ってしまったという経験は無いでしょうか?
この記事は「Linuxって種類が沢山あって、どれが良いのかわからない」という方が最初のハードルをスムーズに超えるお手伝いをしたいと思い書きました。お役に立てば幸いです。
ディストリビューション選択の基準
2014年版と同じく筆者の独断と偏見に基づき「初心者が使う」という視線から以下のように設定しました。
- 情報量の多さ
- 日本語環境の充実具合
- インストールの容易さ
- インストール直後の使用感
これらの観点からパワーユーザー向けとされるArch Linux,Gentoo Linux,Slackware,CRUX等は紹介しておりません。
※オススメ度は筆者の主観です。あくまで「初心者」が対象です。
※日本語環境は筆者の使った主観を★で表しました。
Debian系
Debianを源流とするLinuxディストリビューションであり、巨大なDebianパッケージ群をAPT(Advanced Package Tool)で管理する特徴があります。
Ubuntu
公式HP:Ubuntu Japanese Team
項目 | 評価/説明 |
---|---|
オススメ度 | ★★★★★ |
パッケージ管理方式 | APT |
標準UI | UNITY(GNOME3,KDE,Xfce,LXDE版あり) |
日本語環境 | ★★★★ |
日本語入力 | ibus-anthyが標準 |
筆者コメント
UbuntuはDebianをベースとして「入れたら動いて使える」を標榜に快適なデスクトップ環境を提供してくれるディストロです。高いハード認識と使いやすいGUIツール群でデスクトップ向けLinuxの地位を確立しました。やはり初心者がデスクトップマシンとしてwindowsに乗り換えるには無難なディストロだと思います。インストールの容易さ、ドライバ類の自動インストール、日本語remix版の提供とLinuxを始める際のハードルを極力下げてくれます。
また、国内にユーザーが多く情報が得やすいのも魅力のひとつです。コミュニティも初心者に親切な運営方針を掲げています。
一方で標準のデスクトップ環境UnityはWin XPが動いていたような古いマシンでは動作が重いと思います。「XPマシンをLinuxで復活させるぞ」という方はXubuntuやLubuntuを使う方が良いかと思います。
Linux Mint
公式HP:Linux mint japan
項目 | 評価/説明 |
---|---|
オススメ度 | ★★★★ |
パッケージ形式 | deb |
パッケージ管理方式 | APT |
標準UI | Cinnamon,MATE(Xfce,LXDE版あり) |
日本語環境 | ★★★★ |
日本語入力 | ibus-anthyが標準 |
筆者コメント
Linux MintはCinnamonやMATEを標準とした洗練されたデスクトップ環境を備えたディストロで非常に人気があります。独自のMint Toolsというシステム管理ツールを用意し、統一された見た目と使用感を提供している点も人気の要因です。UbuntuベースとDebianベース(LMDE)がありますが、まずはUbuntuベースを選べば良いと思います。
インストール直後の日本語環境は不十分なので自分で設定する必要があります。難点はエディションが多くて分かり辛いことかと思います。国内で再配布する予定が無い方はコーデックが入ったノーマル版をおすすめします。スッキリとしたデスクトップマシンが欲しい方は使ってみてはいかが?
ZorinOS
公式HP:zorin-os.com
項目 | 評価/説明 |
---|---|
オススメ度 | ★★★ |
パッケージ形式 | deb |
パッケージ管理方式 | APT(既定UI:software galore) |
標準UI | GNOMEベースの独自UI |
日本語環境 | ★★ |
日本語入力 | ibus-anthyが標準 |
筆者コメント
ZorinOSはWindowsのようなUIを搭載したディストロです。見た目をWin XPやWin 7に設定するツールまでついています。インストール初期からメディアコーデックがインストール済みなので特に設定なしで扱えるWindowsメディアが多いです。エッジの効いたデザインに派手なエフェクトに目を奪われますが、中身はUbuntuですので、トラブル時にはUbuntuの情報が役に立ちます。
ドイツで開発されたため、日本語環境はさほど考慮されていません。ZorinOS 9からは日本語表示、入力ともに大幅改善されたと感じていますが、ある程度はカスタマイズが必要だと思います。あと古いpcでは動作が重いのでZorinOS Liteをオススメします。派手でちょっと変わったカッコイイLinuxを使ってみたいという方、ZorinOSはいかがでしょうか?
Debian
公式HP:DEBIAN JP Project
項目 | 評価/説明 |
---|---|
オススメ度 | ★★★ |
パッケージ形式 | deb |
パッケージ管理方式 | APT |
標準UI | GNOME |
日本語環境 | ★★★★ |
日本語入力 | uim-mozcが標準 |
筆者コメント
Debian系の源流であり、汎用性と安定性に定評があります。企業ベースのRedHat系と好対照となるコミュニティーベースで開発がすすめられており筆者も個人的には好きなディストロです。近年はGUIによるインストールも可能となりパッケージ管理や日本語環境もよりユーザーフレンドリーになりました。
一方で、Debianは「自由」であることを重要視するため、初期状態では自由に変更できないプロプライエタリなパッケージは配布されない設定となっています。よってwifiファームウェアやグラフィックドライバ等は設定ファイルをカスタマイズして手動でインストールしなければなりません。またマルチメディア関連にも弱く初心者にはややハードルが高いです。用途がプログラミングの勉強などであればオススメします。
Slackware系
本家Slackwareは中〜上級者向けのディストリビューションですが、今回紹介するopenSUSEは十分初心者向けとして紹介できる汎用ディストリビューションです。
openSUSE
公式HP:opensuse.org
項目 | 評価/説明 |
---|---|
オススメ度 | ★★★★ |
パッケージ形式 | rpm |
パッケージ管理方式 | YaST(CLIツールとしてzypper) |
標準UI | KDE(インストール時にGNOME,Xfce等も選択可) |
日本語環境 | ★★★★ |
日本語入力 | ibus-mozc/anthy |
筆者コメント
ヨーロッパを中心に人気のディストロです。歴史的にはSlackware系ですが本家とは全く違うユーザーフレンドリーなデスクトップ向けに仕上げてあります。システム設定とパッケージ管理はYaST2という使いやすいGUIツールで管理されます。デスクトップ環境もインストール時にGNOME,KDE,Xfce,LXDE等のメジャーどころから選択できます。また日本語環境も表示、入力ともにインストール直後から問題なく使えるようになっています。
Fedoraと同様に企業支援を受けたコミュニティにより開発が進められており、成果はSUSE Linux Enterpriseに還元されますが、Fedoraほど「自由であること」に拘っておらずバランスがとれたシステムだと思います。難点はやや日本での知名度が低く、日本語の情報が少なめなことでしょうか。
Red Hat系
その名のとおりRed Hat社開発のRedHat Linuxがベースとなっているディストリビューションです。パッケージはrpm(Redhat Package Manager)を使います。
Vine Linux
公式HP:Project Vine
項目 | 評価/説明 |
---|---|
オススメ度 | ★★★ |
パッケージ形式 | rpm |
パッケージ管理方式 | APT-RPM |
標準UI | GNOME2 |
日本語環境 | ★★★★★ |
日本語入力 | ibus-mozc |
筆者コメント
日本で開発されたディストロであり、日本語の扱いには定評が高いです。もともとはRed Hat Linuxの派生ディストロとして出発しましたが、現在では独自の開発をしています。また、ユーザーが混乱しないように調整されたメインパッケージ構成となっています。メインパッケージに採用されなかったパッケージは追加パッケージ集Vine plusからインストールすることが出来ますパッケージ管理としてはdeb系パッケージ管理APTをrpmに適用したAPT-RPMという変種形を採用しています。GUIとしてはSynapticというソフトを使用します。
安定性を重視しているのでシステムを構成するパッケージは全体的に古めです。最新のソフトを追いかける人には向いていないかも知れません。メジャーとは言えないけれども丁寧に作りこまれたディストロだと思います。最近はユーザーが減少気味のようですが「国産」という響きに安心感を覚える方には良いかも知れません。
Fedora
公式HP:Fedora Project
項目 | 評価/説明 |
---|---|
オススメ度 | ★★★ |
パッケージ形式 | RPM |
パッケージ管理方式 | YUM |
標準UI | GNOME |
日本語環境 | ★★★★ |
日本語入力 | ibus-kkc |
筆者コメント
FedoraはRedHat社の支援を受けた実験的要素の強いディストロです。Red Hat Enterprise(RHEL)の試験運用版という性質をもった実験的要素の強いディストロです。その性質上、パッケージは最新であり仕様変更も多い傾向にあります。一般的には中級者向けと言われますが、インストールも簡単だし日本語環境も良好です。
しかし、フリーであることを重要視するため配布にライセンスが必要なパッケージ等は公式にサポートされていません。このためFlash Playerの取り扱いやMP3等マルチメディアコーデック関連はサードリポジトリに頼る必要があり初心者にはハードルが上がると思います。手放しではオススメしませんがチャレンジしてみる価値はあるディストリビューションだと思います。
PCLinuxOS
公式HP:pclinuxos.com
項目 | 評価/説明 |
---|---|
オススメ度 | ★★★ |
パッケージ形式 | rpm |
パッケージ管理方式 | APT-RPM |
標準UI | KDE(LXDE,MATE等もある) |
日本語環境 | ★ |
日本語入力 | 初期状態では日本語環境がない |
筆者コメント
PCLinuxOSはMandrivaをベースとしたディストリビューションです。デスクトップ環境が作りこまれたLinuxとして初心者にも使いやすいと定評があります。初期状態で入っているパッケージも豊富でオフィスツールからネットで動画閲覧まで特別な設定なしで色々出来るデスクトップに仕上がっています。
一方で、インストールから日本語環境構築までは英語環境で行う必要があり、英語の苦手な方にはハードルが高いかも知れません。日本語化はローカライズ専用のソフトが付属しておりマウス操作のみでも容易に設定可能ですが、フォントのインストールは手動で行う必要があります。一度日本語化してしまえばカッコイイ「オールインワン」なデスクトップが実現します。
最後に
いかがだったでしょうか?本記事がLinuxを始める方のお役に立てれば幸いです。とはいえベストな選択は自分が使ってみることでしか分からないというのが本当かも知れません。色々なディストリビューションを試せるというのもLinuxのようなオープンソースOSの醍醐味でもあると思います。ぜひ勇気をもって最初の1つを選んで使ってみて下さい。
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クロさん
こんばんはっ Habitat です
Vine Linux は紹介の通りちょっと閑散としたイメージがついちゃいましたが、今春7がかなりリニューアルした形で登場するみたいですよっなので、そのタイミングで Vine Linux いじっちゃおうかなと思ってたりします
また、RedHat 源流の Mandriva である PCLinux OS の記事があったので・・ちょっと質問というか・・同列の Mageia 4 ってやっぱり、Fcitx Mozc の適用って不可なんでしょうかね?(PCLinuxOS は導入できるし、同じRedHato系のCentOSやFedora の抜け道も記事化されていたのであったりするのかなと思いました)
まぁ1月末にMageia 5 が出るんだけど、なんか4に続き Fcitx Mozc は対応していないような気がするんだよねぇ
Habitatさん
こんにちは。風邪から回復されたようで何よりです。
返信遅くなりごめんなさい。少々業務で飛び回っていまして・・・
Vien Linux 7は私も楽しみにしているんです。あの安定感はやはり良いなと思います。
Mageia 4へのfcitx-mozcの導入は少々難航しています。
現時点では「インストールは出来た・・が、上手く動かない」という状態です。
もう少し何とかなったら記事にしたいと思うのですが・・・
バイナリ互換性の問題かも知れませんのでソースからビルドした方が早いかな等と考えています。
おはようございます(^^ゞ
時々、拝見させてもらって参考にしてます。
SolydXK(Debianベース)も初心者向けのディストリビューションではないかと思いコメントしました。それほど人気はなさそうですが、201501からはインプットメソッド(fcitx+mozc)がインストールと同時に入りますね。
インストールしたらほとんど設定なしで使えるので、Ubntuと同じく導入しやすいGNU/Linuxではないかと思います。
田中よしひろさん
コメントありがとうございます。
SolydXK使いやすいですよね。
インストール直後から日本語環境が揃っているというのも大きいですよね。
おっしゃるとおり、ほぼ設定なしで使えるので初心者向けだと思います。
・・・なぜかあまり使っているという声を聞かないディストロでもありますが(笑)
2016年版の記事を書く機会があればSolydXKのエントリーも検討します。
またぜひ遊びに来てくださいね。
多くの系統のDistroを使われてる方ならではの良いまとめ記事ですね。実は昨日からMANJAROという初心者向けDistroをAtom455のネットブックに入れて遊んでいます。(Arch系なのでこの記事に相応しくありませんが、驚いたことに日本語のサポートサイトが存在します。)とても快適でびっくりしています。今まで完成度の高さからLinuxMintのXfceを好んで使っていました。本家Ubuntuより完成度の高いクォリティは安心して使うことができました。今は新しい系統OSを試す楽しみに浸っています。とはいえ、atp-getからpacmanへの移行はやっぱり大変!私は海外に住み、妻が外国人であるので使用環境が全て日本語であるのはかえって害になるのですが、日本語入力環境はどうしても必要です。ArchやGentooはその昔玄人向けのイメージがありましたが、今では前出のManjaroのように入れてすぐ使える便利なdistroも出てきました。日本人にとって日本語環境はとても重要な要素となるおもいます。しかしそれを除外した時どのDistroが一番好きですか?良し悪しより経験豊富なクロにお聞きしたいのは好み!一番好きなOSはどれですか?ちなみに私の好みは残念ながら開発の止まってしまったCrunchbang#!でした。
seisisiesさん
コメントありがとうございます。
お褒めに預かり大変光栄です。
大した経験はないのですが、ただコンピューターが好きで
細々とでも日々の出来事を発信できればと思っています。
MANJAROやSABAYONのおかげでArchやGentoo系のディストロが気軽に
使える用になっていますね。Archなどは使ってみるととても快適なので
入り口のハードルが下がるということはとても大切なことだと思います。
ご質問の一番好きなディストロですが、どれも魅力的で絞るのは難しいですね。
基本的にはシンプルで自分で設定内容が把握できるモノが好きです。
Slackware,Gentoo,Archとどれも捨てがたいのですが、敢えて一つ上げるなら
やはりArchになるでしょうか。
今、LFSを構築中なので運用してみたらLFSにハマるかも知れませんが・・・
ごきげんよ、「初めての方におすすめのLinux 」というとこですが うちでは
6台のデスクトップに8つOSを使わさせてもらっています。<KDE = Netrunner,
LinuxMint,Tanglu,Solyd K, Mate = LinuxMint , Sparky Linux, Xfce = Backbox それと
Zorin 10 > です。Ubuntu, Zorin, LinuxMintは確かにわかりやすく、日本語化もやりやすいと私も思います。また Xubuntu, Kororaも日本語化になりやすいのでは〜。うちがいままで試したがダメだったのは Pinguy OS, Makulu, RoboLinuxなどなどたくさんありました。日本語化といってもそれぞれで〜完全度が高いのはUbuntu,LinuxMintではないでしょうか〜。
日本語化になっても日本語入力がうまくいかないものもあります。まぁ〜自身で
新たなLinuxを見つけるのも楽しみかと思います。 では 左様なら。
FUJIMOTO Kさん
コメントありがとうございます。
いろいろなディストリビューションを使ってらっしゃるんですね。
Netrunner,Solyd Kなどは私もそろそろ取り上げていきたいなと
思っていたディストロです。
たしかに自分で新たなLinuxディストリビューションを見つけ出す
喜びと楽しみというのはあると思います。
これからもLinuxライフを楽しんで下さい。
気が向いたら当ブログにもまた遊びに来てくださいね。
誰にでもおすすめと言うわけではないですが、
Linux Bean を使っています。
XPパソコンクラスでも軽快。
ブラウザ系のみならほとんどこれで十分です。
LAMP 環境もできますし、
アプリのインストールもある程度はGUIで可能。
ラジオチューナーとかありがたいです。
かな入力も可能。
ただし、やはり GYAO の敷居は高い。
そのために検索して貴殿サイトにたどり着きました。
もか さん
こんにちは。
Linux BeanはUbuntuベースの軽量ディストロですよね。
私は使用したことないのですが、評判良いですね。
ネット中心ならばLinux Beanのような軽量ディストロは
快適だと思います。
Gyaoの記事がお役に立てたのなら幸いです。
今後ともよろしくお願いします。