Linuxを日常的に使う実験ブログ

Gentoo LinuxにGUIデスクトップ環境を構築する

 2014-08-17

 2014-12-19

 Gentoo Linux

こんにちは。今回のテーマは『Gentoo LinuxにGUIデスクトップ環境を導入する』です。インストール部分についてはGentoo Linuxをインストールすると合せてお読みください。サーバー用途に使う場合はGUI環境は必須ではないですが、デスクトップマシンとして使用する場合はやはりGUI環境があったほうが何かと便利です。最近はGUI環境ごとリリースされるディストロが主流になってきていますが、GentooやArchは自分で好きな環境を構築できるところが面白いところだと思います。自分のお気に入りのGUI環境を構築しましょう。 【関連記事】 Gentoo Linuxにデスクトップ環境Enlightenmentを導入する (画像は筆者のGentoo Linux GUI環境 Fvwm-Crystal) 02 [adsense02]

準備

ユーザーの作成

インストールした後にまだユーザーを作成していない場合は以下のコマンドで作成しましょう。

# useradd -m -G users,wheels,audio -s /bin/bash [user name]

以下コマンドで作成したユーザーにパスワードを付与します。

# passwd [user name]

(お好みで)sudoのインストール

sudo を導入しておくと一般ユーザーでの作業が楽になるので、筆者は利用しています。しかし、これは好みの問題ですので必ずしも必要ではありません。以下ではsudoを導入した前提でコマンドを書いています。

# emerge sudo

visudo

以下のようにユーザーのパーミッションを追記します。

ALL=(ALL) ALL [user name] ALL=(ALL) ALL

設定を終えたら作成したユーザーでログインし直します。

ユーザーの作成

グラフィックボードドライバのインストール

お使いのグラフィックボードに合わせたグラフィックドライバをインストールしましょう。筆者の場合はIntel製のグラフィックボードなので をインストールしました。

$ sudo emerge xf86-video-intel

もし、お使いのグラフィックボードが不明な場合は”lspci”コマンドで調べてください。

$ sudo lspci

<make.confの修正> make.confファイルにグラフィックドライバを指定しておくとインストール時に無駄が省けます。

$ sudo nano /ete/portage/make.conf

intelの場合は次のように追記する。

VIDEO_CARDS=“intel”

Xorg-X11のインストール

以下コマンドでXorg-X11をインストールします。

$ sudo emerge xorg-x11

xorg-x11にはフォント等のデータも入っていて重いです。もっと軽いパッケージとしてはxorg-serverがあります。どちらでも問題なくX環境が構築されます。もし、xorg-serverをインストールする場合は以下のコマンドを実行。

$ sudo emerge xorg-server

デスクトップ環境を整える

デスクトップ環境を選ぼう

さて、準備は整いました。ではどんなGUI環境を構築していくかを決めましょう。 総合的なデスクトップ環境としてはGNOME、KDE、Xfce、LXDMが有名ですし、Enlightenmentもなかなか素敵なデスクトップ環境を構築してくれます。 (GNOME,KDE,Xfce等の使用にはUSEフラグの設定が必要です) 一方で、シンプルにWindowマネージャーのみをインストールするという方法もあります。Windowマネージャーも種類が多いのですが、今回はFvwm-crystalというFvwmのフレームワークを導入してみます。 関連記事:LinuxのGUI環境としてウィンドウマネージャーawesomeを使う Fvwm-Crystalの導入は非常に簡単です。以下コマンドを実行するだけです。

$ sudo emerge fvwm-crystal

もし、まだxtermをインストールしていない場合はインストールしましょう。

sudo emerge xterm

GUI起動の設定

インストールしたfvwm-crystalを起動するためにはstartxを使うかディスプレイマネージャーを使います。今回はシンプルにstartxから起動します。 以下コマンドで.xinitrcファイルを作成し、編集します。

$ cd nano ~/.xinitrc

以下を書き込みます。

# Launch fvwm-crystal exec fvwm-crystal

日本語キーボードへの対応

公式ハンドブックには/etc/X11/xorg.confを修正すると書いてあるのですが、この設定ではうまく行かなかったので、setxkbmapを導入し対応しました。

$ sudo emerge setxkpmap $ nano ~/.xinitrc

.xinircを以下のように修正します。

Japanese keyboard setting

setxkpmap -rules evdev -model jp106 -layout jp

Launch fvwm-crystal

exec fvwm-crystal

最後に

GUIの導入はいかがだったでしょうか?GNOMEやKDE等の重いデスクトップ環境はGentooではビルドに時間がかかり、かなりのマシンパワーが要求されると思います。個人的には軽いデスクトップ環境がおすすめです。今回紹介したFvwm-Crystalは軽い動作でありながらカスタマイズも融通がきく高機能な環境を提供してくれます。 次回は今回まで構築したGentooに日本語環境を構築したいと思います。 >>Gentoo Linuxに日本語環境を構築する [adsense]