Xtermを日本語環境にカスタマイズする

こんにちは。今回のテーマは『Xtermを日本語環境にカスタマイズする』です。xtermのカスタマイズは多くのサイトで扱われているので、細かいオプションよりも日本語環境に着目し、日本語入力とフォントを中心に扱う記事としてみました。何かの参考になれば幸いです。
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【目次】
xtermを使いやすくカスタマイズ
設定は~/.Xresourcesファイル
基本設定
カラースキームを変えよう
日本語の設定
透明化してみる
オプションで使いやすく

xtermを使いやすくカスタマイズ

xtermはXorgの標準ターミナルエミュレータです。しかし初期の設定があまりに地味で使用をためらってきた方も多いのではないでしょうか?もちろん、xtermより便利で設定も細かくできるターミナルエミュレータは多くあり、そちらを使った方が楽という声があるのは十分承知しています。今回は敢えてxtermをより使いやすく、自分好みにカスタマイズするという趣味全開の記事です。

設定は~/.Xresourcesファイル

xtermの設定は起動時にオプションをつけることでも設定可能ですが、~/.Xresourceファイルに設定を記載することで設定を永続的に反映させることが可能です。設定完了後は以下コマンドを実行して設定を反映させてください。

$ xrdb ~/.Xresources

基本設定

xtermを使用する上で必要と思われる設定を行っておきます。必要に応じてカスタマイズしてお使いください。

XTerm*termName:            xterm-256color
XTerm*locale:              true
XTerm*selectToClipboard:   true
XTerm*saveLines:           2000

カラースキームを変えよう

xterm等のカラースキームは多くのサイト等で入手することが可能です。筆者の個人的な好みでいくつかカラースキームを紹介します。
molokai
01

Soralized
02

Tomorrow theme
(画像はTomorrow-Night)
03

自分でカラースキームを作る
http://ciembor.github.io/4bit/https://terminal.sexy/を活用すれば自分で好みのカラースキームを簡単に作ることができます。ぜひオリジナルのカラースキームを作成してxtermを楽しく使ってください。

日本語の設定

フォントの設定

フォントの設定は一番簡単なのは日本語対応している等幅フォントをインストールして設定することだと思います。以下にいくつかフォントを例示します。

  • MigMix 1M
  • MigMix 2M
  • VLゴシック
  • Source Han Code JP

MigMix 1Mをフォントに設定する場合は~/.Xresourcesに以下のように追記します。

xterm*faceName: MigMix 1M

日本語のフォントだけ別に設定したい場合はfaceNameDoublesizeを用います。例えば英数字にはOxygen Monoを日本語にはMigMix 2Mを設定する場合には以下のように設定します。

xterm*faceName:           Oxygen Mono
xterm*faceNameDoublesize: MigMix 2M

インライン入力はuimがオススメ

xtermにはfcitxやibusではインライン入力ができません。そこでuim-ximを利用してインライン入力をできるように設定していきます。uimのインストール方法はディストリビューション毎に異なります。以下の記事がお役に立つかも知れません。

Ubuntu系に関してはZorin OS 9にFcitxやuimを導入してmozcを使う

Fedoraに関してはFedora 21に日本語入力uimを導入する(Fedora 23ではYUMに代わりDNF)

インライン入力のフォントを設定するために~/.Xresourcesに以下を追記します。

xterm*ximFont:               MigMix 2M

透明化してみる

透明化はtransset-dfを使うことで実現できます。~/.bashrcに以下を追記します。透明化はコンポジットマネージャーが導入されていることが前提となります。

[ -n "$XTERM_VERSION" ] && transset-df -a >/dev/null

オプションで使いやすく

今回紹介しきれなかったオプションも多くあります。オプションについては以下のコマンドで参照することができます。自分なりに使いやすいxtermを目指しましょう。

$ man xterm

今回の設定でできた~/.Xresourcesを記載しておきます。
フォントの設定はMonoid + MigMix 3Mです。カラースキームはmolokaiを使用しています。お好みにカスタマイズしてください。

XTerm*termName:              xterm-256color
XTerm*locale:                true
XTerm*selectToClipboard:     true
XTerm*faceName:              Monoid
XTerm*faceNameDoublesize:    MigMix 2M
XTerm*faceSize:              10
xterm*ximFont:               MigMix 2M

! molokai color scheme
!
!*background:    #101010
!*foreground:    #d0d0d0
!*cursorColor:   #d0d0d0
!*color0:        #101010
!*color1:        #960050
!*color2:        #66aa11
!*color3:        #c47f2c
!*color4:        #30309b
!*color5:        #7e40a5
!*color6:        #3579a8
!*color7:        #9999aa
!*color8:        #303030
!*color9:        #ff0090
!*color10:       #80ff00
!*color11:       #ffba68
!*color12:       #5f5fee
!*color13:       #bb88dd
!*color14:       #4eb4fa
!*color15:       #d0d0d0

最後に

TerminalエミュレータはCLI操作が多いユーザーにとっては作業時間が多い相棒となります。フォントやカラーを変更するだけでも雰囲気が大きく変わります。自分なりの心地良い環境を構築してみてはいかがでしょうか?

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