Linuxを日常的に使う実験ブログ

【2024年版】Linuxを使おう!オススメのLinuxディストリビューション34選

 2024-01-04

 Linux全般

こんにちは。今回のテーマは「【2024年版】Linuxを使おう!オススメのLinuxディストリビューション34選」です。毎年、年頭企画として書いているLinuxディストリビューションの紹介記事です。ややマンネリ化してきていて毎年「もう必要とされていないのではないか?」と自問自答しながらも今年も書いてしまいました。 自分が使ってみて面白いなと思ったものを列挙しましたが、今年はカテゴリー毎に分けた記事も書いた方が良いかなと考えています。何ぶん遅筆ですが、時間を見つけて書こうと思っています。 [2024-03-06追記] 初心者向け記事を追加しました!こちらもよろしくおねがいします。

[過去の記事]

初心者からパワーユーザーまで、みんなで使おうLinux

34のディストリビューションを選出

本稿では多くのLinuxディストリビューションを紹介しています。Linuxに触ったことない初心者、ある程度いくつかのディストリビューションを経験した中堅ユーザー、あるいはベテランのパワーユーザーまでを対象に、触ってみたら面白いだろうなと思うディストリビューションを独断と偏見でピックアップしてみました。 Linuxディストリビューションは生命の進化のように派生物が生まれては廃れたりしており、その様子を眺めるのは私にとってはとても楽しいものです。今回も数あるディストリビューションの中からある程度知名度があり、無料で使用できるものを基準としてピックアップしました。「今年は新しくこのディストリビューションを触ってみよう」そう思えるきっかけになれば幸いです。

備考など

  • 内容は2024年1月時点のものですが、その後に仕様変更があった場合はすべて修正対応できない可能性があります。ご了承ください。(特に入力メソッド関連のパッケージはディストロのバージョンアップで仕様が変更されるケースが多いです)
  • 表内の点数は5点満点です。
  • 内容は検証の上、正確を期すように心がけていますが、100%を保証するものではありません。間違いなどありましたらメール等でご連絡いただけると嬉しいです。
  • ピックアップの基準は筆者の独断と偏見です。毎年なぜ〇〇ディストリビューションを載せないんだとお叱りを受けますが、ご了承ください。ただ、手元のVMでインストールが上手く進まないディストロは省いています。基本的には趣味で使う方に向けてコミュニティベースで開発されていて無料で手軽に使用できるものを紹介しようと考えており、一部例外はありますが、エンタープライズ用途で有名なRHELやSUSE Linux Enterprise, Oracle Linux等は扱っておりません。

DEB系

Debianから派生したディストロであり、Debian向けに開発されたDEBパッケージを扱うことからDEB系やDebian系と呼ばれます。主にAPT(Advanced Package Tool)によって管理されます。Ubuntuの使いやすさからUbuntu派生ディストロが多数生まれました。

Ubuntu

入れたら動く!それがUbuntu! Ubuntu 公式サイト

項目評価/説明
ベースDebian
パッケージ管理APT
標準のUIGNOMEフォークUI, (KDE,Xfce,MATE,Budgie,LXQtなどのフレーバーあり)
日本語表示問題ない
日本語入力ibus-mozcが既定(日本語Remix版で調査)
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度5点

Ubuntuはインストールしたらすぐに使えるLinuxを標榜してDebianをベースに作られました。コニュニティを中心に開発されていたDebianとは対照的にCanonical社を中心に開発が進められています。自由であることを重要視してライセンス等の問題で取り入れられなかったパッケージもUbuntuは積極的に取り込み、ユーザーが使いやすい環境を用意しました。Debianがフリーであることにこだわったのに対してUbuntuはライセンスがフリーでないものも取り入れていく「思想よりも実利を取る」傾向にあります。そのため、音楽や動画の再生などもスムーズで「Linuxだから出来ない」というイメージの払拭に貢献してきました。また、ハードウェアの認識能力も高いため、ドライバのインストールなどは自動で行われます。まさに「インストールしたらすぐに使える」を体現しており、導入のハードルは低いと思います。初心者向けと言われることが多いですが、正確には「初心者にも優しい」です。 その使い勝手の良さから急激にユーザーを増やし、いまではデスクトップ用途だけでなくサーバー用途でもシェアを広げています。サーバーサイドの用途でLinuxを使おうと思っている方もUbuntuを触っておいて損はないと思います。 日本語に関してはUbuntu Japanese Teamが日本語Remix版を提供されていますので、こちらを使うことをオススメします。インストール画面やインストール後のデスクトップ環境も日本語環境ですので安心です。 Ubuntuには公式フレーバーという基本部分が同じでデスクトップ環境が異なるフレーバーが用意されており、このフレーバーを選択することでKDE, MATE, Cinnamon, Budgie, Xfce, LXQt等のデスクトップ環境を選択することが出来ます。 ※2024/1/11:公式フレーバーに関する情報を一部更新しました。 ubuntu_ss


Debian

DEB系の歴史はここから始まった!自由を愛する古風な堅物 Debian 公式サイト

項目評価/説明
ベース独自
パッケージ管理APT
標準のUIGNOME, KDE,Xfce,MATE,LXDE, LXQt, Cinnamon
日本語表示問題ない
日本語入力uim-mozcが初期から使用可能
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度4点

Debianはコミニュティによって運営されるDebianプロジェクトによって開発が進められているディストリビューションであり、安定性に定評があります。コミュニティベースでの開発でありながら、当時としては画期的だったパッケージ管理ツールAPT(Advanced Package Tool)を生み出し企業の開発するシステムに劣らぬディストリビューションに成長させた功績は偉業と言えるでしょう。その点で企業の助成を受けながら成長してきたopenSUSEやFedoraとは一線を画す存在です。Ubuntuに比べて「枯れた」パッケージが導入されるため高い安定性を誇る反面、最新バージョンのソフトを常に使いたい方には不向きかも知れません。 Debianはインストールは難しいと言われたのも今は昔。今はGUIの日本語画面でインストールができ導入のハードルは非常に下がっています。日本語環境もインストール時に日本語を選択していれば表示も入力も問題ありません。(デフォルトでuim-mozcが使用可能) Debianプロジェクトは「Debian社会契約」を掲げ「自由」であることを非常に重視するため、メディアコーデックや各種ドライバ等のプロプライエタリなパッケージはDebianの一部として提供されず、手動でのインストールが必要となります。この点がプロプライエタリなパッケージも提供し「入れたらすぐ使える」を目指すUbuntuとは大きく異なる点です。 debian_ss [画像クリックで拡大]


Rhino Linux

Arch LinuxのようなUubntuを目指したディストロ Debian 公式サイト

項目評価/説明
ベースUbuntu
パッケージ管理APT, Pacstall, flatpak
標準のUIXfce
日本語表示問題ない
日本語入力手動で設定が必要
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度4点

Rhino LinuxはUbuntuを再発明するというコンセプトで作られたUbuntuベースのディストリビューションです。Ubuntu本家と異なりローリング・リリースを採用しており、パッケージ管理するPacstallとXfceデスクトップを中心に構成されています。 上記で紹介したPacstallとはArch LinuxのAURをUbuntuで実現しようという試みです。AURのPKGBUILDファイルの代わりにpacscriptsファイルを使いパッケージの管理を行います。このPacstallのおかげでRhinoユーザーはArchユーザーのように最新のパッケージを利用することができます。 インストールは非常にGUIで簡単に行えるCalamaresを採用しており、特に難しいことはありません。 ローリング・リリース、AURを模したパッケージ管理とまるでArch Linuxのような仕組みをUbuntuベースで成し遂げようとした面白いディストロだと思います。しかし、それ故にパッケージ管理がUbuntuに比べると複雑であり、Linuxに初めて触る方には少し扱いが難しいかも知れません。 rhino_ss [画像クリックで拡大]


Sparky Linux

軽快にサクサク動く優等生 Debian 公式サイト

項目評価/説明
ベースDebian / Debian testing
パッケージ管理APT
標準のUILXQT, Xfce
日本語表示問題ない
日本語入力手動で設定する必要あり
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度4点

Sparky LinuxはDebianの安定版ベースを元にした安定版とDebian Testingをベースにした半ローリング・リリース版があります。箱から出したらすぐに使えるシステムを目指して開発されました。好みのデスクトップ環境(DE)を使いたいユーザーのために、最小のOpenBox版やDEなしのバージョンもあります。 インストールはGUIかつ日本語で非常に簡単に可能です。半ローリング・リリース版を選択すれば一度のインストールすればシステムのサポート期間を気にせずt使い続けることができます。日本語入力に関しては手動で設定する必要があります。 sparky_ss [画像クリックで拡大]


Peppermint

Debianベースとなり生まれ変わった新生Peppermint! Debian 公式サイト

項目評価/説明
ベースDebian / Debuan
パッケージ管理APT
標準のUIXfce
日本語表示問題ない
日本語入力手動で設定が必要
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度4点

Peppermint 10まではUbuntuベースのディストロでしたが、11以降はDebian/Debuanベースとして生まれ変わりました。標準のデスクトップ環境もLXDEからXfceに変更されました。Peppermintはどのようなユーザーにも使えるように予め搭載する機能を最小限に抑え、システムのカスタマイズと拡張はDebianリポジトリを使用してユーザーに委ねるようになっています。Webブラウザすらプレインストールは存在せず、ユーザーが選択できるようになっています。 日本語に関してはインストールから表示は問題ないですが、日本語入力に関しては手動でパッケージの導入と設定が必要ですので全くの初心者の方には少々荷が重いかも知れません。ただしそこさえクリアすればとても使いやすい機能がまとまっているディストロだと思います。 peppermint_ss [画像クリックで拡大]


Linux Mint

洗練されたデザインと独自ツールのLinux Mint Linux Mint 公式サイト

項目評価/説明
ベースUbuntu / Debian
パッケージ管理APT
標準のUICinnamon, MATE, その他
日本語表示問題なし
日本語入力ibus-mozcが初期設定済み
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度5点

Linux Mintはシンプルさよりも使い勝手が良くモダンでエレガントな環境と提供することを標榜し、その姿勢に共感する人々から人気の高いディストリビューションです。現在多くのディストリビューションで使うことのできるCinnamon, MATEといったデスクトップ環境はこのLinux Mintのプロジェクトから誕生しました。従来のUbuntuベースのものとDebianベースのLMDE(Linux Mint Debian Edition)があります。 Mint独自に搭載されているMintToolsというツール群はソフトウェアのアップデートやインストールといったシステムの操作を行うための独自のツールでありベースとなっているUbuntuの同様のツールを置換するものです。このようなツールを提供することでUbuntuとの差別化を図っており、この辺を気に入るかどうかが選択の決め手になると思います。 日本語環境に関してはインストール直後から表示、入力ともに問題なくスムーズに使い始めることが出来ます。21.2-cinnamonではibus-mozcがデフォルトでインストールされます。 linuxmint_ss [画像をクリックで拡大]


MX Linux

堅牢で実用的な現実主義 MX Linux 公式サイト

項目評価/説明
ベースDebian
パッケージ管理APT
標準のUIXfce, KDE, Fluxbox
日本語表示問題なし
日本語入力手動で設定の必要あり
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度4点

Debianベースの軽量ディストリビューションであるantiXと同じくDebianベースのMEPISのコミュニティが協力して生み出したDebianベースのディストリビューションです。このプロジェクトはエレガントで効率的なデスクトップ環境を持ちシンプルかつ安定性のある中量級のOSを提供することです。デスクトップ環境としてはメインであるXfceを始め、KDE、Fluxbox版が選べます。 MX Linuxの最大の特徴はユーザー向けの独自のMXツール群を提供していることです。このMXツールによってよりデスクトップマシンとしての完成度を高め、より便利な機能をユーザーに提供しようとしています。MXツールにより容易にメディアコーデックのインストールも可能になっています。また独自のリポジトリを持つことでプロプライエタリなパッケージの導入も容易です。Debianの堅牢性と独自ツールの実用性を兼ね備えたバランスの良さから愛用者も多いようです。初めてDeb系のディストリビューションに触る人にもオススメできるディストリビューションかなと考えます。 インストールは日本語で設問に答えるだけで簡単に行うことが出来ます。またインストール直後から設定無しで日本語表示される点も日本のユーザーには嬉しいところだと思います。一方で日本語入力に関しては手動での設定が必要です。Debianの情報を元にすれば難易度はそこまで高くないですが、自信の無い方はUbuntu等で慣れてからの方が良いかも知れません。 MX Linixの日本語入力に関する記事書いてみました。ご参考まで。 mxlinux_ss [画像をクリックで拡大]


Feren OS

最新のツールが満載のFeren OS Feren OS 公式サイト

項目評価/説明
ベースUbuntu (Linux Mint)
パッケージ管理APT
標準のUIKDEのカスタマイズ版
日本語表示問題なし
日本語入力fcitx-mozcが初期設定済み
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度5点

Feren OSはLinux Mintのフォークとして始まったディストロでしたが、現在はUbuntuをベースにKDEの技術を取り入れて開発が進められています。2019年12月リリースにてデスクトップ環境をCinnamonからKDEへと大幅な変更を遂げました。執筆時点での最新版は2023.04版です。2023.07版が出る予定でしたが、開発の遅れから未発表です。Xでは2024年の初頭に次のリリースができる予定と公表されいます。 WindowsやMacからの乗り換えをできるだけスムーズに行える環境をユーザーに提供しようとしており、Feren OS Transfer Toolというファイルの移管ツールが備わっています。その点で目指しているコンセプトはZorinOSと似ていると言えると思いますが、ウェブブラウザにVivaldi(Operaの開発陣が開発)を採用する点などが非常に意欲的です。疑似ローリングリリースというOSのすべてを更新せずに利用可能なパッケージの一部を更新することでOSを最新の状態に保つリリース方式を採用しています。尚、ウェブブラウザに関してはユーザーが使い勝手の良いウェブブラウザをすぐにインストール出来るようWeb Browser Managerというツールがあります。 日本語環境に関してはインストール時から一貫して日本語表示で問題なく、インストール後の日本語入力もfcitx-mozcが導入されており問題ありませんでした。(入力メソッドに関しては頻繁に使用されるパッケージが変わりますので、今後もfcitxが採用されるかはわかりません。) feren_ss [画像をクリックで拡大]


Zorin OS

スッキリとしたシンプルなデザインで心機一転 Zorin OS 公式サイト

項目評価/説明
ベースUbuntu
パッケージ管理APT
標準のUIGNOME/Xfceのカスタマイズ版
日本語表示問題なし
日本語入力ibus-mozcが初期設定済み
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度5点

ZorinOSはUbuntuベースのシステムにGNOMEをカスタマイズした独自のUIを搭載したディストリビューションです。登場したときにはシャープで近未来的なデザインが特徴でしたが、近年はシンプルでスッキリとしたデザインに舵を切っています。見た目にこだわっているディストロで、デスクトップデザインをカスタマイズできる独自ツールも搭載しています。 初期からwineやメディアコーデックが導入されていたりと、WindowsやMacから移行するユーザーを意識した作りとなっています。システムの基本的な部分はUbuntuと同じパッケージで構成されていますので、ネット上に豊富にあるUbuntuの情報が役立つでしょう。 2021年まではUltimate, Core, Lite, Education版がありましたが、2024年1月時点ではPro(有償版), Core, Liteの3種類がリリースされています。CoreはGNOMEを、LiteはXfceをカスタマイズしたデスクトップ環境を搭載しています。 zorin_ss [画像をクリックで拡大]


wattOS

軽量で最小!でも使いやすい! Debian 公式サイト

項目評価/説明
ベースDebian
パッケージ管理APT
標準のUILXDE
日本語表示問題ない
日本語入力手動で設定する必要あり
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度4点

WattOSはDebianベースのシンプルで軽量なシステムです。規定のデスクトップとして軽量なLXDEを採用しています。パッケージ構成がシンプルなので、自分で好みのパッケージを追加して好きなようにカスタマイズできます。自分でカスタマイズはしていきたいけどGUI環境ははじめから欲しいというユーザーには丁度良いバランスのディストリビューションだと思います。 少し古いマシンを蘇らせたいと考えている方にはオススメできるディストロだと思います。 watt_ss [画像クリックで拡大]


RPM系

RPM(RPM Package Manager)というRed Hat社が開発したパッケージ管理の仕組みをシステムの中心に据えているディストリビューション群です。コミュニティベースで開発されてきたDebian系に対して企業色が強いディストロが多いですが、近年はコミュニティベースのディストロも増えてきました。

Fedora

開発者向けに自由で最新の環境を用意しました Fedora 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理DNF
標準のUIGNOME(KDE,Xfce, i3等のspinsあり
日本語表示問題なし
日本語入力ibus-kkcがデフォルト
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度4点

FedoraはRed Hat社の支援を受けた「Fedora Project」というコミュニティによって開発が進められているディストリビューションです。Fedoraから得られた成果はRed Hat Enterprise Linux(RHEL)に取り込まれる仕組みになっており、検証的な役割も大きいです。そのため、安全性が未知な最新パッケージが導入されることが多く、バージョンごとに大胆な仕様変更がなされることもあります。 フリーであることを重要視するため、フリーではないライセンスのパッケージは公式リポジトリに含まれていません。そのためマルチメディアコーデック等のパッケージに関してはサードパーティ製のリポジトリをマニュアルで登録する必要があります。Fedora 35ではインストール時にサードパーティリポジトリの追加を選択できるようになりました。 日本語環境に関してはインストール時も、インストール後の表示、入力ともに問題なく使用できます。デスクトップ環境はKDE, Xfce, LXQt, MATE, Cinnamon, LXDE, SODA, i3等のspinsがあります。 fedora_ss [画像クリックで拡大]


Nobara

より使いやすいFedoraを目指して RegataOS 公式サイト

項目評価/説明
ベースFedora
パッケージ管理DNF
標準のUIGNOME / KDE Plasma
日本語表示問題ない
日本語入力手動で設定する必要あり
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度3点

NobaraはFedoraをよりユーザーフレンドリーで使いやすく、サードパーティーパッケージをインストールするのに困らないディストリビューションにするためにカスタマイズされました。特に開発者の個人的な思いからゲームのためのカスタマイズが多くなされています。 注記しておくと、Nobara Projectは個人的な趣味で作られており、ダウンロード時にもその趣旨に同意する必要があります。興味深いカスタマイズがされているディストロですが、あくまで個人が配布しているものであることを理解して使うと良いと思います。 nobara_ss [画像クリックで拡大]


OpenSUSE

仕事に遊びにカメレオンは活躍します OpenSUSE 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理YaST / zypper
デスクトップ環境GNOME, KDE, Xfce, icewm など
日本語表示問題なし
日本語入力ibus-mozcが初期設定済
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度5点

openSUSEはコミュニティベースで開発が進められているディストリビューションです。歴史的にはSlackwareとも関わりがありSlackware系と言われることもあるようですが(Wikipedia(Slackware派生))、現在では独立したSUSE系の源流ディストリビューションと捉えられることが多いようです。SUSE社から支援を受けておりopenSUSEで得られた成果はSUSE Linux Enterprise(SLE)に還元されるようになっています。その点でFedora同様に企業色があるディストリビューションと言えます。2015年からはSLEと共同開発していく体制となっています。openSUSEは安定版のLeapと常に最新パッケージが使えるローリングリリース版のTumbleweedがありますが、初心者の方にはLeapをオススメします。 パッケージはRedHat系と同じくRPMパッケージですがRed Hat系のパッケージ管理方式とは異なり、GUIのYaST、コマンドラインのZypperでパッケージ管理を行います。RPM系共通のrpmコマンドはもちろん使えます。早い段階からユーザーフレンドリーなディストリビューションを目指し、コマンド操作に頼らないシステム管理、パッケージ管理の要としてYaSTというツールを開発してきました。Xシステム上でも動作するYaST2もあります。 インストールは日本語のGUIインストーラで簡単に行うことができ、デスクトップ環境もGNOME,KDE,Xfce,LXDE等のメジャーどころから選択できCinnamon, MATE等もあとから導入可能です。日本語の表示、入力に関してはインストール直後から特に設定なしで問題なく使うことができます。 opensuse_ss [画像クリックで拡大]


Regata

日常使いできるLinuxを目指すディストロ RegataOS 公式サイト

項目評価/説明
ベースOpenSUSE
パッケージ管理YaST2 / zypper
標準のUIKDE Plasma
日本語表示問題ない
日本語入力手動で設定する必要あり
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度4点

RegataOSはLinuxを日常生活の中で普通に使ってもらうことを意識したディストリビューションで、難しい設定なし使えることを目指しています。その点でコンセプトとしてはUbuntuと似ていると思います。ベースとなったOpenSUSEもインストールした段階から特に設定なしで使うことができるので定評があるディストリビューションですので、RegataOSの使いやすさは親譲りというところでしょう。 RegataOSはGoogleDriveとの同期がデフォルトで組み込まれており、インストールしたあとアカウントの設定をすればローカルとクラウドを意識することなくファイルを扱うことができます。複数のマシンでRegataOSを利用していればデータの共有が本当に簡単に行うことが可能です。 またこれまでWindowsの牙城だったゲームの分野でも設定なしに楽しめるようにVulkanというクロスプラットフォームな3DCG演算APIを搭載し、Xdirectで開発されたゲームを動かせるようにしています。またValve社のSteamやRegata OS Game Accessといったツールも搭載し、ゲームをする環境を整えてくれています。 regat_ss [画像クリックで拡大]


Rocky Linux

CentOS亡き後のRHELクローンとなるか Fedora 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理DNF
標準のUIGNOME(minimal版はGUIなし)
日本語表示サーバー用途で使用のため未検証
日本語入力サーバー用途で使用のため未検証
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度1点

RedHat Enterprice Linux(RHEL)のクローンとして長年活躍してきたCentOSが2021年に終了しCentOS Streamというプロジェクトに変わりました。CentOS StreamになったことでRHELのマイナーバージョンのNight Build版という位置づけ(つまりRHELの少しだけ先を歩いている先行版)になりました。参考:公式HP Rocky LinuxはRHELのクローンとしてかつてのCentOSのような位置づけのディストリビューションとなります。つまりCentOSがRHELの(ベータ版とまでは言えないけど)少し先行版になってしまったので、代わりにRokcy Linuxが生み出されたというわけです。 CentOSを使っていた多くの方にとってはAlmaLinuxかRocky Linuxが選択肢になってくると思います。エンタープライズ用途ということもあり、デスクトップ用途というよりはサーバー用途としての出番が多いと思います。 rocky_ss [画像クリックで拡大]


AlmaLinux

もうひとつのRHELクローン Fedora 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理DNF
標準のUIGNOME(minimal版はGUIなし)
日本語表示minimal版はし
日本語入力minimal版は手動設定が必要
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度1点

AlmaLinuxはRedHat Enterprice Linux(RHEL)と100%互換性をもつクローンとして開発されたディストリビューションであり、その役割はRocky Linuxとよく似ています。Rocky Linuxの項目で述べた通りCentOSが廃止されRHELの先行版となった溝を埋めるべくコミュニティによって生み出されました。 Rocky Linuxと同じくサーバー用途での利用が多くなると思います。 alma_ss


Mageia

欧州の魔術(マギア)に魅せられてみては? Mageia 公式サイト

項目評価/説明
ベース独自
パッケージ管理DNF/urpm
標準のUIKDE, GNOME, LXQt, Xfce等
日本語表示問題なし
日本語入力ibus-mozc, ibus-anthyが導入済み *1)
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度4点

*1): GNOME版では設定画面で入力メソッドの設定が必要 Mageiaは系譜としてはMandriva Linuxのフォークであり、Mandrakeの流れを汲むことになります。そのためMandrake系などと呼ばれることもありますが、ここではRPMパッケージを扱うという共通点からRed Hat系として扱います。同じくMandrakeの流れを汲むディストリビューションとしてはPC Linux OSやOpen Mandrivaがあります。Mandrivaの開発母体がフランスであったこともあり欧州で人気のディストリビューションです。使い勝手としてはOpenSUSEに非常に近いものを感じます。 システム設定はMageiaコントロールセンターという設定ツールで行うことができます。このツールはWindowsのコントロールパネルに相当するもので、デスクトップ向けディストリビューションの完成度の高さを伺わせます。 インストールは日本語のGUIに従って必要項目を埋めるだけで簡単に終わります。これはMageiaの特徴というわけではないですが、やはりインストールのハードルが低いことは初心者にとって重要な要素だと思います。日本語環境に関しては比較的整っていてインストール直後から日本語表示は問題ありません。日本語入力についてもKDEの場合はibusが設定済みのため、特別な設定無しで日本語入力が可能です。 これまでMandrake系のディストリビューションで用いられてきたurpm(User RedHat Package Manager)をパッケージ管理の中心に据えてきましたがDNFも使えるようになっています。RPMのパッケージマネージャーにはDNF(旧YUM), APT-RPM, urpm等がありますが、今後はDNFへ統一されていく流れかも知れません。 mageia_ss [画像クリックで拡大]


OpenMandriva

Mandrake兄弟の末っ子的存在 OpenMandriva 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理DNF
標準のUIKDE Plasma
日本語表示手動で設定が必要
日本語入力手動で設定が必要
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度3点

OpenMandrivaはMageiaと同じくMandriva Linux(旧Mandrake)の流れを汲むディストリビューションです。このMandrake系のディストリビューションとしてはPC LinuxOSやMageiaなどがあります。言わばPC LinuxOS, Mageia, OpenMandriva Lxは兄弟のような関係です。使用感も非常に似ています。独自のコントロールセンターを持っているのも1つの特徴と言えます。OpenMandriva LxにはOpenMaondriva コントロールセンターがあり、ソフトウェアの管理やユーザーの管理等の設定をGUIで行えるようになっています。 パッケージ管理はMandrake系はurpm(User Redhat Package Manager)を用いていましたが最近はFedoraで採用されているDNF(yumの後継)を用いています。Discoverというソフトウェアセンターの役割のソフトもありますのでコマンド操作が苦手な方も無理なく操作できます。 日本語環境に関しては基本的には日本語で行えます。インストール直後の環境は英語ですので、設定画面で表示を日本語に設定し、日本語入力用のパッケージを導入して設定する必要があります。 openmandriva_ss [画像クリックで拡大]


Arch系

独立系として開発されたArch Linuxですが多くの派生ディストリビューションを生み出してArch系を形成しました。Arch Linuxのパッケージ管理システムであるPacmanとAURを使用できることが特徴です。

ArchLinux

最小構成から組み立てられるシンプルなシステムを体感せよ ArchLinux 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理pacman
標準のUIなし(ユーザーが自由に導入可能)
日本語表示手動で設定が必要
日本語入力手動で設定が必要
インストールの容易さ2点
初心者へのオススメ度2点

「ミニマムでシンプル」を標榜し最低限のシステム構成から自らの求める環境を構築できるディストリビューションです。Arch Linuxは初心者に優しいとされるUbuntuなどのオールインワンなディストロとは一線を画していて、中級クラスのユーザーを中心に人気です。リリース形式がローリングリリースであるのも特徴の1つであり、一度インストールしてしまえば、OSの入れ替えなしに使い続けることができます。 最小環境から構築できるということは自分に必要なものだけ選んで使うことができるということです。一度使ってみてはいかがでしょうか?オールインワンを目指すUbuntuなどとは一味違ったLinuxの世界を楽しめると思います。 archlinux_ss [画像クリックで拡大]


XeroLinux

Arch Linuxをより美しく、より簡単に RegataOS 公式サイト

項目評価/説明
ベースArch Linux
パッケージ管理pacman
標準のUIKDE(GNOME, Xfce版のスピンあり)
日本語表示問題ない
日本語入力手動で設定する必要あり
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度3点

XeroLinuxはかなり見た目にこだわったArch Linuxです。自分でArch Linuxの見た目に凝るのが面倒だと言う人はXeroLinuxを入れると非常に洗練されたPlasmaデスクトップ環境をすぐに手に入れることができるでしょう。ホームページにもありますが、誰にでもオススメできるディストロではありません。Arch Linuxを問題なく使える程度の知識を備えた人がよりカッコいい見た目を求めて使うディストロだと思っています。 debian_ss [画像クリックで拡大]


Artix Linux

Systemdフリーへの決意 Artix 公式サイト

項目評価/説明
ベースArch Linux
パッケージ管理pacman
標準のUIKDE, GNOME, Xfce, LXQTなど
日本語表示手動で設定する必要あり
日本語入力手動で設定する必要あり
インストールの容易さ3点
初心者へのオススメ度2点

現在、Arch LinuxのinitシステムはSystemdを使用しています。このSystemdを別のものに置き換え作られたのがAtrix Linuxです。Systemdの代わりに導入されたinitシステムはdinit, OpenRC, runit, s6の4種類あり、それぞれダウンロード可能です。もしSystemd以外のinitシステムに興味がある方は試してみてはいかがでしょうか? インストールは日本語表示ができず、無理やり日本語を選択すると進むことができませんでした。日本語環境の構築は1から手動で構築する必要があります。メジャーなLinuxのinitシステムあるSystemd以外のinitシステムを採用しているため、ネット上にあるSystemdの知識は使えず、そのため初心者向けとは言い難いディストロです。Arch Linuxを使っていて他のinitシステムを使ってみたい方は試してみてはいかがでしょうか? Systemdを使わないという点ではObarunと似ていますが、Obarunよりもインストール含めて個人的には親しみやすいと感じています。 debian_ss [画像クリックで拡大]


CachyOS

初心者から経験者まで幅広い対象のArchベース CachyOS 公式サイト

項目評価/説明
ベースArch Linux
パッケージ管理pacman
標準のUIKDE / GNOME
日本語表示問題ない
日本語入力手動で設定する必要あり
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度3点

CachyOSはユーザーフレンドリーで高いカスタマイズ性を備えた初心者からLinux経験の多いパワーユーザーまで多くのユーザーに質の高いシステムを提供すると謳っているArchベースのディストリビューションです。 たしかに初心者向けに作られているとは思うのですが、Ubuntuなどと比べてしまうと日本語周りはあまり親切ではありません。UbuntuやLinux Mint並の親切さを期待すると少々痛い目を見るかも知れません。 debian_ss [画像クリックで拡大]


Archcraft

Arch Linuxをもっと手軽にカスタマイズ ArchCruft 公式サイト

項目評価/コメント
ベースArch
パッケージ形式tar.xz
標準のUIOpenbox, Bspwm (Wayfire, sway, xfce, LXDEも選択可)
日本語表示フォント導入済み、表示問題なし
日本語入力手動でパッケージ導入必要
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度3点

服を着替えるようにウインドウマネージャやデスクトップ環境を手軽に変えられたら…。Archcraftはそんなデスクトップユーザーの思いに応えてくれるLinuxディストリビューションです。それぞれのウィンドウマネージャでターミナルの配色から、メニューのスタイルまで細かくルック&フィールのカスタマイズをすることができます。 Arch LinuxをベースにながらもユーザーフレンドリーなインストーラCaramalesを搭載し、斬新なデザインのデスクトップ環境を用意しています。手軽にArch Linuxを試してみたい方も、現在Arch Linuxを使っている方にもオススメできるディストリビューションです。最小環境からの構築も良いですが、心地よい環境が予め用意されているというのも便利で良いものです。 インストールは日本語で簡単に行うことができます。日本語フォントも初期から導入されているので表示に困ることはありません。しかし、日本語入力は手動で設定が必要です。


Manjaro

Archベースのディストロの先駆的存在 Manjaro 公式サイト

項目評価/コメント
ベースArch
パッケージ形式tar.xz
標準のUIXfce, KDE, GNOME版から選択可
日本語表示日本語フォント導入済み、表示問題なし
日本語入力手動でパッケージ導入必要
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度3点

ManjaroはArch Linuxのシンプルさや透明性の高いシステムと初心者でも手軽に使えるインストール方法とGUI環境を併せ持つ環境の提供を目指しています。コンセプトとしてはEndeavourOSと似ていますが、独自ツールと独自リポジトリでパッケージを管理する点でアプローチに違いがあります。Arch LinuxとManjaroの関係はDebianとUbuntuの関係とよく似ています。UbuntuもDebianとはリポジトリが異なり独自ツールを導入しています。 ManjaroはArch Linuxの透明性の高いシステムを活かしたまま、システム設定の手間を負担を極力少なくしようとしたディストリビューションでありハードウェアの自動検出を行うManjaro Hardware Detection(MHWD)を搭載するなどArch Linuxにはない機能が盛り込まれています。 日本語入力環境は自分で設定する必要があるため、日本人にとってはインストール直後からすぐ使えるディストリビューションという状況ではないですが、情報量の豊富なArch wikiの多くの部分を参考に出来るためArch系のディストリビューションに興味のある方は試してみてはいかがでしょうか? 一点、注意としてはManjaroはArch Linuxとリポジトリを共有していないため、厳密な意味ではArch Linuxではありません。Arch Linuxのパッケージ管理システムを踏襲したArch Linuxライクなディストリビューションと言えると思います。 manjaro_ss [画像クリックで拡大]


EndeavourOS

より親しみやすくなったArch Linuxです EndeavourOS 公式サイト

項目評価/コメント
ベースArch
パッケージ管理pacman
標準のUIXfce, KDE, GNOME等が選択可
日本語表示日本語フォント導入済み、表示問題なし
日本語入力手動でパッケージ導入必要
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度3点

EndeavourOSはArch LinuxをベースにGUIインストーラや便利なツール郡を搭載したディストリビューションです。Antergosというディストリビューションの後継という形で生まれました。Antergos同様にArch Linuxの持つ透明性、シンプルさ、ローリングリリースによる常に最新であるという特徴を活かしながらインストールやデスクトップ環境構築の煩雑さを緩和しようとしています。中級者以上を対象としているArch LinuxはGUIインストーラを採用せず、コマンドラインでのインストールが基本ですが、EndeavourOSは親切なインストーラがあるため、とても楽にデスクトップ環境の構築ができます。インストールした後はArch Linuxと同様に公式パッケージとAUR(Arch User Repository)を使用できます。 Archの導入は少しハードルが高いと感じる方は、まずEndeavourOSでArchに慣れてみるのはどうでしょうか? endeavour_ss [画像クリックで拡大]


Garuda Linux

鷹の名を冠する新星 Garuda 公式サイト

項目評価/コメント
ベースArch
パッケージ管理pacman
標準のUIXfce, KDE, GNOME, sway, Qtile等
日本語環境星3
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度3点

GarudaはArch Linuxをベースに美しいデザインと挑戦的なシステムで構成された2020年に登場した比較的新しいディストリビューションです。デスクトップ環境にGNOME, KDE, XfceだけでなくWayfire, Qtile, Sway等も公式エディションとして配布しており、より新しいものへ取り組む姿勢が伺えます。 公式ページではVMでの稼働は想定しておらず、実機にインストールすることを推奨しています。初心者向けとは言い難いですが、今のLinuxに飽きてきてる方には触ってみると面白いディストリビューションではないでしょうか? garuda_ss [画像クリックで拡大]


Obarun

Systemdを使わないという選択肢 Obarun 公式サイト

項目評価/コメント
ベースArch
パッケージ管理pacman
標準のUIjwm, openbox, plasma, XFCE
インストールの容易さ2点
日本語表示フォントの導入含め設定が必要
日本語入力手動で設定必要
初心者へのオススメ度2点

ObarunはArch Linuxをベースに作られたディストリビューションですが、特にinitとサービス管理の部分でArch Linuxとは異なるシステムを導入している点が特徴的です。Arch Linuxがinitとサービス管理にSystemdを用いているのに対してObarunはinitにSkarnet’s S6を採用し、サービス管理には66という独自の管理ツールを使ってる点が特徴です。 インストーラは現代的な他のディストリビューションと比べると見劣りするTUIベースのものです。すべて英語で進める必要があり、初心者は困惑するかも知れません。インストール時に細かくパッケージの設定ができるのでこの時点で日本語関連のパッケージ導入が可能です。 obarun_ss [画像クリックで拡大]


Slackware系

今回Slackware系として紹介するのは元祖Slackwareだけです。それでもSlackwareを紹介するのはこのディストリビューションが長い歴史を持つことに敬意を表するからです。今やSlackwre系に連なるディストリビューションは数は少ないですが、そのシンプルで堅牢な作りには多くのファンがいます。

Slackware

Linux界のシーラカンスは今日も元気です Slackware 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理slackpkg / pkgtool
標準のUIKDE, Xfce, Fluxbox, Openbox, fvwm2, twm, wmaker
日本語表示環境変数の設定が必要
日本語入力環境変数の設定が必要
インストールの容易さ2点
初心者へのオススメ度1点

Linuxディストリビューションの古参とも言えるSlackware。ご存知の方も多いと思います。現代的なパッケージ管理のディストリビューションが流行する中、やや霞んだ存在となっている感もありますが、まだまだファンが多いディストリビューションです。バージョン12.2でslackpkgが登場するまではユーザーがパッケージの依存性を解決しなくてはならず、システムの管理に手間がかかりました。slackpkgではパッケージのダウンロード、依存性の解決、インストールを行うことができるようになり格段に利便性が向上したと感じます。また、公式リポジトリに存在しないパッケージついてはSlackbuilds.orgにユーザーが投稿したビルドスクリプト(Slackbuildファイル)があり、簡単にビルドすることができます。 2022年に待望のSlackware 15がリリースされました。日本語入力環境であるfcitxは14.2まではSBoからインストール必要がありましたが公式パッケージ化しました。SBoからfcitx-mozcをインストールすればMozcを使って日本語入力ができるようになります。 Slackware関連記事が筆者の記事にあります。ご参考までに。 slackware_ss [画像クリックで拡大]


Gentoo系

Linuxディストリビューション界のレーシングカーを目指すGentooはバイナリパッケージを用意せずビルドスクリプトによって管理されています。これによって各マシン毎に最適化されたバイナリを用意することができます。このGentooを派生させたディストリビューションがGentoo系です。

Gentoo Linux

マシンに合わせた最高のチューンナップをしたいあなたに Gentoo 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理Potage
標準のUIなし。ユーザーが自由に選択
日本語表示フォントの導入含め設定が必要
日本語入力手動で設定必要
インストールの容易さ1点
初心者へのオススメ度1点

Gentoo Linuxはカーネルを含めてあらゆるパッケージをマシン内でビルドする思想で作られています。開発者によってビルドされたバイナリ形式での配布が一般的となった現代では、ややパワーユーザー向けのディストロと見られる向きもあります。しかしながら、導入するパッケージについて細かく設定をしてビルドできるという点は非常に魅力的な部分であり、根強いファンもたくさんいるディストロです。 インストールはコマンドラインで手動で行います。便利なインストーラーはありません。Linuxカーネルも自前でビルドしてインストールする必要があるため、その作業はときにインストールバトルと称されることもあるとか。しかし、Arch LinuxやCRUXのインストールを経験している方ならさほど恐れることはないと思います。自信がない方はまずSabayonで慣れてみるというのも一つの手だと思います。 gentoo_ss [画像クリックで拡大]


Sabayon

少しお手軽にGentooを味わいたいあなたへ Sabayon 公式サイト

項目評価/コメント
ベースgentoo
パッケージ管理entropy/potage
標準のUIGNOME, KDE, Xfce, MATE, Fluxbox
日本語表示表示可能
日本語入力手動で設定必要
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度3点

SabayonはGnetooをベースにしたディストリビューションです。Gentooは親切なインストーラを持たず、最小環境から構築するため導入のハードルが高いですが、SabayonはGUIのユーザーフレンドリーなインストーラと導入後にすぐ使えるデスクトップ環境を備えています。特にインストールは日本語でウィザードに答えていくだけなのでGentooのインストールを知っている方からすると拍子抜けすると思います。 Gentooはソースコードからビルドするパッケージ管理で有名ですが、Sabayonはバイナリ形式のパッケージ管理をするEntropyとGentoo流のソースコードからビルドするPotageの両方とも利用可能です。EntropyのリポジトリからはPotageを利用してビルドされたバイナリが配布されていますので、初心者の方はEntropyを利用することをオススメします。 sabayon_ss [画像クリックで拡大]


独立系

ベースとなるディストロがなく独自に開発されたディストロを独立系と呼びます。誕生したばかりのDebianもArch Linuxもかつては独立系でした。今独立系と呼ばれているディストリビューションの中からもいずれ派生ディストリビューションが生まれるかも知れませんね。

Solus

全てのデスクトップユーザーに送る洗練されたデザイン Solus 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理eopkg
標準のUIBudgie, GNOME, MATE, KDE
日本語表示問題なく表示される
日本語入力手動で設定必要
インストールの容易さ5点
初心者へのオススメ度4点

Solusは2015年12月に正式リリースを行った比較的新しい独立系のディストリビューションです。もともとはEvolve OSという名前で開発されていました。Solus Projectが開発を進めるシンプルで機能的なBudgieデスクトップを標準環境としています。現在ではGNOMEやMATE版も配布されています。BudgieはGTK+の技術で作成されており、他のプロジェクトのフォークではなくSolusのチームによってスクラッチから作られた独自のデスクトップ環境です。画面構成はMATEやCinnamonに似ていますが、よりフラットデザインと取り入れ現代的な印象を与えます。Solusのために生み出されたBudgieですが現在では独立したパッケージとしてUbuntuやArch Linux等の他のディストリビューションでも使用できるようになっています。 以前英語のみだったOSのインストールは日本語に対応し、簡単にインストール可能です。日本語表示に関してはインストール直後からフォントも導入され問題ないですが、日本語入力に関しては手動でパッケージの導入と設定が必要となります。日本語のパッケージも2015年に登場したときには種類が少なくanthyを使わざるを得ない状態でしたが、今は公式パッケージも充実してきてmozc使用可能tになっています。 SkypeやSlack,Google Chrome等の人気のあるプロプライエタリなアプリケーションも手軽に導入できるように工夫されている点は手軽にLinuxを使いたい人たちから歓迎されることでしょう。また、デフォルトでflatpakが利用できるため公式リポジトリにパッケージがなくてもflatpakからパッケージを探すことで補うことができます。 solus_ss [画像クリックで拡大]


Void Linux

ゼロからの挑戦! from Scratch Void Linux 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理XBPS
標準のUIXfce
日本語表示フォントの導入含め設定が必要
日本語入力手動で設定必要
インストールの容易さ2点
初心者へのオスメ度2点

Void Linuxは他のディストリビューションからのフォークではなく、ボランティアによってスクラッチで作られたディストリビューションです。パッケージマネージャとビルドシステムはゼロから作られており、安定的なローリングリリースを採用しています。このような点はArch LinuxやCRUXと非常に似ていると思います。パッケージ管理にはXBPS、initシステム、サービス管理にはrunitを使用しています。 インストールはncursesベースのTUIのインストーラが付属しており、すべて英語で行いますが、さほど難しいことはなく、Slackware等のインストール経験があれば難なく進められると思います。とは言え、昨今の親切なGUIインストーラに慣れている方には敷居が高いかも知れません。ただし基本的には英語ですべての作業を行うことになります。 Void Linuxの記事にインストールから環境構築までまとめてありますので、参考にしてみてください。 void_ss [画像クリックで拡大]


CRUX

究極のシンプルさ CRUX 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理Portsによるビルド
標準のUIなし、ただしOpenbox, i3がOpt Portsから選択可
日本語表示手動で設定必要
日本語入力手動で設定必要
インストールの容易さ1点
初心者へのオスメ度1点

CRUXは“Keep it simply” をスローガンとして掲げていてシンプルなBSDスタイルのinitシステムにPortsによるソースコードからビルドするタイプのパッケージ管理方式を採用しているディストリビューションです。ある程度Linuxを使った経験があるユーザーを対象としており、システム設定ファイルをエディタで書き換えたり、ソースコードからビルドすることを躊躇しない方にオススメです。似ているディストリビューションとしてはGentoo LinuxやSlackwareが挙げられますが、最近のSlackwareは便利なツールが増えてCRUXからはやや遠くなったかも知れません。尚、Arch LinuxはCRUXに影響を受け、その思想的な部分では似通っていますが、多くのパッケージをバイナリで扱う点で大きく異なります。 インストーラは非常に簡易的なもので、ほとんどの操作をコマンド操作で行う必要があり、初心者にはインストールすら難しい可能性もあります。筆者の個人的な感想ですが、インストールの難易度はGentooと同程度と感じました。 日本語環境ですが、自ら構築すると考えたほうが良いです。日本語入力のためのパッケージも用意されていませんので野良Portsを探すか、自前でビルドする必要があります。(2023年1月時点では公式Portsには無い認識です。誤りがあったら教えてください) void_ss [画像クリックで拡大]


NixOS

関数型言語の純粋性を体現したOS NixOS 公式サイト

項目評価/コメント
ベース独自
パッケージ管理Nix
標準のUIGNOME, KDE, Xfce, Pantheon等
日本語表示表示は可能だがフォント導入を推奨
日本語入力手動で設定必要
インストールの容易さ5点
初心者へのオスメ度2点

NixOSは多くの開発者から支持を集めるディストリビューションです。その思想はシステムを非破壊的に運用するというもので、副作用の伴わない純粋関数型言語のようにシステムに対して破壊的な行為(プログラミング言語で言うと代入行為)を行わないように設計されています。ファイルを上書きするなどの破壊的行為がないためにロールバックが容易です。 多くの開発者にとって言語やライブラリ、ツールの依存性の問題を考慮し開発環境を整えるのは面倒なものですがNixOSはこの問題をNixというパッケージマネージャによって解決しました。HaskellのプロジェクトなどでもIHPのようにNixによって開発環境を整えるプロジェクトが登場してきました。 また、システムの設定はNix言語という関数型言語で行うことができ、まさに関数型言語の思想をシステムに取り入れたディストリビューションと言えるでしょう。 ただし、思想的にも他のディストリビューションとは大きく異なるため扱いにクセがあり、戸惑うことも多いかも知れません。初心者の方はUbuntuやFedoraといった初心者に優しいディストリビューションで慣れてから使ってみた方が良いと思います。 nixos_ss [画像クリックで拡大]

まとめ

個人的な感想ですが、Arch系のディストリビューションが増えてきてArch Linuxが誕生した頃に比べると格段にArchを使う敷居が下がってきたなと感じています。DistroWatchのランキング上位にArch系が来ることも珍しくなくなり、いよいよArch系が中堅ユーザーだけのものではなくなってきているのかなと感じています。 数年前まで個人向けのデスクトップ用途という観点ではDebian/Ubuntu系に押されていた感のあるRPM系ですが、NobaraやRegataといった新たな派生ディストロも出てきていていて面白くなりそうだなと感じています。 個人的にはArch Linuxが誕生した時のように独立系のディスとリビュージョンがもっと生まれてくるともっとLinuxディストリビューションの多様性が進み面白くなると思うので、独立系には是非Archのように派生ディストロを生み出すぐらい頑張って欲しいなと思っています。 最後にパッケージ管理の話ですが、やはりディストリビューション独自のパッケージ管理だけでなくFlatpakなどの仮想環境で使用できるパッケージ管理ツールを搭載するディストリビューションが増えてきました。今後もOSの基礎的なパッケージは従来の管理で行い、ユーザーサイドのアプリケーションはflatpakやsnap等の形態でのパッケージ管理をする方式をとるディストリビューションが増えていくと思います。