openSUSEのパッケージマネージャーzypperのコマンド集

こんにちは。今回のテーマは『openSUSEのパッケージマネージャーzypperのコマンド集』です。欧州を中心にメジャーなディストリビューションですが、日本ではUbuntuやFedoraに比べると情報が少ないと感じています。今回はopenSUSEのコマンドライン・パッケージマネージャーzypperのコマンドを集めてみました。


『とりあえずzypperを使える』コマンドを集めました

zypperはyumやapt,pacmanのようにリポジトリの操作やパッケージの操作を中心にシステムの管理をおこなうパッケージマネージャーですが、その機能は膨大であり一つの記事で全ての機能を網羅することは困難です。今回はシステムの更新やパッケージのインストールといった基本的な機能を中心に日常的に使うであろうコマンドに絞り紹介することにしました。zypperに関する詳細は以下コマンド実行することでより詳しく調べることが出来ます。

$ man zypper

もしくは

$ zypper help

コマンドの表記について

省略形の扱いについて

zypperのコマンドには正式名と省略形があります。例えばupdateはup、list-updatesはluという省略形があります。これはGentoo Linuxでemergeを使っている方には馴染みのある方式であり、コマンドに馴染んだ方には大変使いやすい方法です。しかし、一方で初心者の方には混乱をもたらし、「覚えることが沢山ある」という印象を与えかねないデメリットもあります。その観点から今回は全て省略形を用いず正式名のコマンドを用いています。よく使うコマンドについては省略形を徐々に覚えていくと格段に使いやすくなると思います。

root権限が必要なコマンドについて

openSUSEではインストール時に決めたユーザーパスワードがrootパスワードになります。そしてsudoコマンドを用いてroot権限で実行可能です。よって本記事においてはroot権限が求められるコマンドはsudoがついています。root権限で作業する方は「$ sudo」=「#」と読み替えて下さい。プロンプトについては以下に記します。

プロンプトについて

openSUSE13.02ではユーザー用のプロンプトには”>”マークが設定されていますが本記事では一般的な”$”マークを使います。このマークはコマンドには含まれません。尚、root権限にはsudoを用いて一般的にroot権限で用いられる”#”は使っていません。

パッケージの基本操作

パッケージの検索とインストール、削除等の基本的な操作コマンドです。

パッケージの更新(リポジトリの更新も行う)

$ sudo zypper update

パッケージの検索

$ zypper search [パッケージ名]

パッケージのインストール

$ sudo zypper install [パッケージ名]

パッケージの削除

$ sudo zypper remove [パッケージ名]

パッケージの情報を調べる

$ zypper info [パッケージ名]

リポジトリの基本操作

リポジトリに関する操作コマンドです。

登録されているリポジトリの一覧表示

$ zypper repos

リポジトリの追加

$ sudo zypper addrepo [リポジトリ名]

指定したリポジトリの削除

$ sudo zypper removerepo [リポジトリ名]

指定したリポジトリの名前の修正

$ sudo zypper renamerepo [リポジトリ名]

指定したリポジトリの修正

$ sudo zypper modifyrepo [リポジトリ名]

リポジトリの更新(apt-get updateに相当)

$ sudo zypper refresh

覚えておくと何かと便利なコマンド

zypperのヘルプ画面を表示する

$ zypper help

zypper固有のコマンドのヘルプを表示する

$ zypper help [コマンド名]

ローカルキャッシュを消去する

$ sudo zypper clean

アップデートされるパッケージ一覧の表示

$ zypper list-updates

ディストリビューションのアップグレードを行う

$ sudo zypper dist-upgrade

あまり使わないかも知れないコマンド

rpmパッケージのダウンロード
~/.cache以下のディレクトリにrpmファイルがダウンロードされます。

$ zypper download [パッケージ名]

システムの破損した依存関係を検証し修復

$ sudo zypper verify 

依存関係を考慮せずパッケージを再インストール

$ sudo zypper install --force [パッケージ名]

最後に

誤解のないように最後に記しておきますが、openSUSEはビギナーユーザーに親切なディストロです。SUSE系ディストロの要であるYaST(Yet another Setup Tool,現在はYaST2が主流)にはもちろんGUIフロントエンドのパッケージマネージャーが付随しています。ユーザーはUbuntuやFedoraと同様にGUI操作のみでパッケージのインストールや削除が可能です。YaSTについてはまた別の機会で触れられればと思います。

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