iBus 1.5について思うこと
2014-01-26
2014-08-06
ちょっと古い話題だが、 iBusが1.5になり、OSSな世界の方々の間では何かと話題になっていた。 参照:iBus 1.5がクソすぎる Linux使いの端くれとして興味がある話題なので ここのブログでも触れておこう。 1.5になり何が変わったのか そして、何がユーザーを戸惑わせたのか・・・ 1.WindowsとMacの流儀の違い まず第一の変化は日本語/直接入力の切り替え方法だろう。 従来であれば、日本語/直接入力の切り替えはIME(input method editor) で行なっていた。 IMEで有名なところではmozcとかanthyとかwnnとかがある。 私達はこれらのIMEを起動しっぱなしにして、 IME上で全角か半角英数か切り替えられた。 そうするとIMEのインジケーターに現在のモードが表示されるのだ。 これはWindowsで慣れ親しんだ手法だ。 一方で、Macではちょっと日本語/直接入力の切り替えの流儀が違う。 IMを操作してIMEをON/OFFするのだ。 何ともややこしい話だが(笑) つまり、日本語入力のIME(たとえば「ことえり」)を IM側で「ことえり」ON→日本語入力 IM側で「ことえり」OFF→半角英数(直接入力) 2.目指したのはMac おそらく、今回ibusが1.5で目指した切り替え法はMac流だったのだろう。 IM(ibus)を操作することで 直接入力用の「日本語」と日本語全角入力用の「mozc」を切り替えられるようにした。 しかし、話をややこしくしたのは IMEとキーボードレイアウトを統合してしまったことだ。 つまりmozcを無効にしたあと、日本語用のキーレイアウトを規定しておかないと 直接入力ができないため図のような設定なる・・・ 初めて設定した人間には奇異に感じる。 (詳しくは、あわしろいくや氏の下記記事を参照) Ubuntu weekly Recipe 第274回 Fcitxを使用する 3.更にショートカットが変更に そして、切り替えキーの変更だ 従来はIMEを起動したまま、「全角/半角キー」でIMEを操作した。 今度はsuper+spaceでIME(mozc)のON/OFFを行うのがデフォルト設定だ。 下図のように、IME(及びキーレイアウト)を切り替えることで入力を切り替える。 私のような日本語キーレイアウトのキーボードを使う人間には 慣れの問題で片付けられる。 だが、確かに多くの過去のiBusに慣れたユーザーにとって 受け入れがたい改変だったとは思う。 私はibusでmozcを使っているが、mozcを起動しっぱなしにして 全角/半角キーでmozc上で日本語/直接入力の切り替えを行なっている。 4.gnomeとの統合について しかし、個人的にはibusのgnomeへの統合は賛成しかねる。 それは私がOSSの世界は選択することを容易にできるべきだと考えるからだ。 少なくともibusのgnomeへの統合は他のIMへの移行を難しくした。 fcitxやuimをインストールして im-configで設定するだけでは使えない状態になってしまった。 ここで躓く初心者が「だからLinuxは難しいんだ」と思われる要因になり得る。 ibusの無効化をすぐに
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.keyboard active false
と解決できる初心者がどれだけいるだろうか? ibusはひとつの独立したパッケージとしてFcitxなどと交換可能な パーツの一つとしてあって欲しいと思うのであった。 [adsense]