Arch Linuxをインストールする
2014-03-02
2014-09-20
Debianとのデュアルインストール
今回はDebian WheezyがインストールされているPCにArch Linuをインストールしました。 Arch Linux公式のビギナーズガイドがとても分かりやすいです。 <インストール環境>
マシン | FMV-BIBLO MG/C75 |
既存OS | Debian |
インストール先HDD | 98GB |
RAM | 2GB |
SWAP領域 | 5.6GB(Debianと共用) |
ネット接続 | 有線 |
LiveDVDの起動
Live CDもしくはDVDはココから入手しましょう。 Archをディスクをブートします。 ※既存OSが起動する方はBIOS設定で起動順を変更してください。 起動するとこんな画面が出る。
32bitと64bit好きなほうを選んでEnterキーを押す。 私は32bitをインストールしました。
インストール準備
キーボードレイアウト設定
標準設定では不便なので日本語キーボード用に設定します。
# loadkeys jp106
(2014年9月15日修正 誤:ja106 →正:jp106)
フォントの設定
文字化け対策としてフォントを変えておきましょう。
# setfont Lat2-Terminus16
ネットワーク接続の確認
基本的に作業は有線で行うのが良いと思います。 DHCPを使用していれば自動で認識されます。 家庭用ルーターでネットに接続してる方は大抵LANボードが認識されるはずです。 どうしても無線で作業が必要な方は こちらを参考にしてください。 <確認作業>
# ping -c 3 www.google.com
以下のような結果が出ればOKです。 [bash] PING www.l.google.com (74.125.132.105) 56(84) bytes of data. 64 bytes from wb-in-f105.1e100.net (74.125.132.105): icmp_req=1 ttl=50 time=17.0 ms 64 bytes from wb-in-f105.1e100.net (74.125.132.105): icmp_req=2 ttl=50 time=18.2 ms 64 bytes from wb-in-f105.1e100.net (74.125.132.105): icmp_req=3 ttl=50 time=16.6 ms --- www.l.google.com ping statistics --- 3 packets transmitted, 3 received, 0% packet loss, time 2003ms rtt min/avg/max/mdev = 16.660/17.320/18.254/0.678 ms [/bash] もし
ping: unknown host
のエラーが出たら接続が確立されてません。 コチラを見ながら設定作業をしてください。
パーティションの設定
自信の無い方や初心者の方はKnoppixやUbuntuのLiveDVDを使ってGUI環境でセッテイングした方が良いです。 オススメはGpartedです。GUIを使ってパーティションニングする場合は以下の作業は不要です。 私の場合はパーティションテーブルはMBRで既にDebianが入っている状態です。 Arch Linuxに付属のfdiskでパーティションを作成していきます。
# fdisk /dev/sda
<パーティションテーブルを作成>
Command (m for help): o と入力して Enter を押す
<パーティションを作成>
Command (m for help): n と入力して Enter を押す Partition type: Select (default p): Enter を押す &Partition number (1-4, default 1): Enter を押す First sector (2048-209715199, default 2048): Enter を押す Last sector, +sectors or +size{K,M,G} (2048-209715199…, default 209715199): +80G (作りたい容量を指定) と入力して Enter を押す
今回はSwap領域はDebianと共用のため作成しませんでした。 必要な方はSwap用のパーティション(RAMの1〜2倍程度の容量)を作成してください。
Command (m for help): p と入力して Enter を押す
以下の例のように作成したパーティションが出力されます。
Disk /dev/sda: 107.4 GB, 107374182400 bytes, 209715200 sectors Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0x5698d902 Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sda3 31459328 209715199 89127936 83 Linux
それから変更をディスクに書き込んで下さい:
Command (m for help): w と入力して Enter を押す
全てがうまくいくと、fdisk は以下のメッセージを表示して終了します:
The partition table has been altered! Calling ioctl() to re-read partition table. Syncing disks.
<パーティションのフォーマット>
# mkfs.ext4 /dev/sda3 (←自分の作ったパーティション)
swap 用のパーティションを作った場合はフォーマットして有効にして下さい。
# mkswap /dev/sdaX # swapon /dev/sdaX
パーティションのマウント
では作ったパーティションをマウントしましょう。 私のHDDの構成です
sda 8:0 0 298.1G 0 disk ├─sda1 8:1 0 93.1G 0 part #Debian用 ├─sda2 8:2 0 1K 0 #拡張パーティション ├─sda3 8:3 0 97.7G 0 part / #←ここにArchを入れる ├─sda4 8:4 0 45.8G 0 part /media/HDD #データBackup用 ├─sda5 8:5 0 55.9G 0 part #Debianの/Home/ └─sda6 8:6 0 5.6G 0 part [SWAP] #Swap領域
今回はsda3にrootもhomeも作ります。
# mount /dev/sda3 /mnt/
※homeディレクトリを分けたい方は
# mkdir /mnt/home # mount /dev/sdaX /nmt/home
として別にマウントしてください。
ミラーの選択
インストールするデータをダウンロードする場所を選びましょう。 特に理由が無い限り日本で良いと思います。
# nano /etc/pacman.d/mirrorlist
”ctrl+w”キーで検索画面を出してjapanと入力し”Enter”キーを押す。 “ctrl+6”キーで以下の行をコピー
Server = http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ArchLinux/$repo/os/$arch
Pgupキーでページをロールアップし ミラーリストの一番上に”ctrl+u”で貼り付ける。 編集を終えたら”ctrl+x”で終了する。 保存するか聞かれるので”y”と入力しEnterキーを押す。
インストール作業
インストール
さて、準備が整いました。 GUI環境は後で導入するとして、まずは最低限のシステムをインストールします。
# pacstrap -i /mnt base base-devel
Fstabの作成
Fstabファイルを作成しておかないと、HDDへの書き込み権限がなくなりますので 忘れずに作成しましょう。
# genfstab -U -p /mnt >> /mnt/etc/fstab
# nano /mnt/etc/fstab
※エラーが起きてもgenfstabは再度行わない。修正する場合は エディタで/mnt/etc/fstabを修正する。
システム設定
Chrootでシステムに入る
では、いよいよインストールしたシステムに入り設定していきましょう
# arch-chroot /mnt /bin/bash
localeの設定
<locale.genの編集>
# nano /etc/locale.gen
以下の行をコメントアウトする
en_US.UTF-8 UTF-8
ja_JP.UTF-8 UTF-8
# locale-gen
<locale.confファイルの作成> 環境変数LANGの設定をしておきましょう。 ※ここで日本語を設定すると文字化けします。 日本語の設定はGUI環境を整えた後にしましょう。
# echo LANG=en_US.UTF-8 > /etc/locale.conf # export LANG=en_US.UTF-8
コンソールフォントとキーマップ新システム用の設定
新システムでのキーボードレイアウトとフォントを設定しましょう。
# loadkeys jp106 # setfont Lat2-Terminus16
再起動後もキーマップ設定を持続させるために、vconsole.conf を作成
# nano /etc/vconsole.conf
以下を記載し保存する。
KEYMAP=jp106 FONT=Lat2-Terminus16
タイムゾーン設定
日本に在住の方は以下の設定で良いと思います。
# ln -s /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime
※日本国外以外の方はでお好きな場所を設定してください。
# ln -s /usr/share/zoneinfo/
時間設定
ハードウェアクロックはUTCが推奨されています。
# hwclock -w -u
Windowsとデュアルブートする方はココを見てください。
ホストネームの設定
# echo <host名> > /etc/hostname
ネットワーク設定
<有線(dhcpcdを使う)> 現段階では以下コマンドで問題ないと思います。 これを忘れると後でネットに繋がらなくなります。
# systemctl enable dhcpcd.service
ネットワーク管理サービスは他にもありますが GUI環境構築後に設定すれば良いと思います。
pacmanの設定
以下コマンドを実行
# nano /etc/pacman.conf
[core][extra][community]のリポジトリが有効か確認する。
[core] Include = /etc/pacman.d/mirrorlist
[extra] Include = /etc/pacman.d/mirrorlist
[community] Include = /etc/pacman.d/mirrorlist
※64bitを使う方は[multilib]も有効にしておきましょう。
rootパスワードの設定
以下コマンドを実行しパスワードを決定する。
# passwd
ユーザー登録
以下コマンドを実行してユーザー登録しましょう。
# useradd -m -g users -G wheel -s /bin/bash <ユーザー名>
# passwd <ユーザー名> Enter new UNIX password: ******(パスワード入力)
Grubのインストールと再起動
ブートローダーのインストール
私自身はGrubをDebian側でインストールしたので Debian側で
# update-grub
してArch Linuxを自動認識させました。 Arch Linuxからインストールする場合は以下を実行 <Grubのインストール>(2014年9月11日修正) Biosマザーボードの場合
# pacman -S os-prober
pacman -S grub
grub-install —target=i386-pc —recheck /dev/sda
grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
UEFIマザーボードの場合 Arch Linux Wikiを参考にしてください。
パーティションのアンマウント
# exit
umount -R /mnt
再起動
# reboot
ディスクを取り出した後、再起動してGrub画面→コンソール画面が出ればOKです。 rootでログインしてください。
ネットワークへの接続確認
ネットワークが接続されているか確認しておきましょう。
# ping -c 3 www.google.com
無事ネットにつながればOKです。 お疲れ様でした。 [adsense]