Linuxを日常的に使う実験ブログ

Fedora22から23にアップグレードする

 2015-11-14

 2015-11-16

 Fedora

こんにちは。今回のテーマは『Fedora22から23にアップグレードする』です。2015年11月3日にFedora 23がリリースしました。Fedora 22から使っている方にとってはパッケージマネージャーにDNFが採用されてから初めてのアップグレードとなり、バージョンアップの方法が変更されています。Fedora23へのアップグレードを試してみましたので記事にしました。 [adsense02] 【目次】 従来とアップグレード方式が変わった 準備 Fedora 22を23にアップグレードする

従来とアップグレード方式が変わった

Fedora21から22にアップグレードするにはfedupというツールを用いてアップグレード作業を行いました。しかし22から23にアップグレードする際にはパッケージマネージャーであるDNFを使用してアップグレードを行います。ただしアップグレード用のプラグインであるdnf-plugin-system-upgradeを導入する必要があります。ただ、このプラグインは日本語環境の方にとってはあまり使いやすくありません。もしエラーが出て困っている方がいたら参考にしていただければ幸いです。

準備

データのバックアップ

システムの大きなアップグレードは思わぬ不具合を起こす可能性もあります。システムが起動しなくなることも考慮してデータや設定ファイルのバックアップを取っておくことをオススメします。

HDD容量の確保

新たなシステムのパッケージをダウンロードしてインストールするためにrootパーティションにはある程度の余裕がないとアップグレード出来ません。最低でも2.5〜3G程度の要領確保は必要だと思います。

最新の状態にシステムを更新する

以下のコマンドでシステムの状態を最新にしましょう。

$ sudo dnf update —refresh

open-vm-toolsの削除

dnf-plugin-system-upgradeにはまだバグが多く残っているようです。筆者のケースではopen-vm-toolsを削除しないとアップグレードが途中でとまってフリーズする現象がおきました。以下コマンドで削除しておきます。

$ sudo dnf remove open-vm-tools

必要であればアップグレード後にまたインストールして下さい。

Fedora 22を23にアップグレードする

dnf-plubin-system-upgradeをインストール

以下のコマンドでプラグインをインストールします。

$ sudo dnf install dnf-plugin-system-upgrade

言語設定を英語にする

LANG変数が日本語になっているとpython2.7の文字列の扱いの問題があり、system_upgradeの読み込みに失敗したというエラーが出て先に進むことが出来ません。以下コマンドでシステムの文字コードを英語にしておきましょう。

$ sudo localectl set-locale LANG=en_US.UTF-8 $ LANG=en_US.UTF-8

システムのアップグレード

ではFedora 23にアップデートしましょう。以下のコマンドで必要なパッケージをダウンロードします。

$ sudo dnf system-upgrade download —releasever 23

01 以下コマンドでシステムを更新します。

$ sudo dnf system-upgrade reboot

02 システムが再起動してシステムの更新が始まります。 再起動したら以下のコマンドで言語を日本語に戻しておきましょう。

$ sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8

これでFedora 23にアップグレードが完了しました。 03

最後に

FedoraはRed Hat Enterprise Linuxの実験台と位置づけられるだけあってコロコロと仕様が変わります。これまでアップグレード専用のツールとしてfedupを提供しておきながら、あっさりとDNFのプラグインツールを提供する方式に切り替えてきました。それにしてもDNFはpython3時代の新たなパッケージマネージャーとして生み出されたというのにアップグレード用のプラグインを使用するとpython2の問題が障壁になるという点には疑問を感じます。fedupでのアップグレードに統一しておいた方が良かったのではというのが個人的な感想です。 【関連記事】 Fedora 21をFedora 22にアップグレードする [adsense]