CentOS 7にFcitxを導入してanthyやmozcを使う
こんにちは。今回のテーマは『CentOS 7にFcitxを導入してanthyやmozcを使う』です。CentOSの日本語入力は標準でibusが入っていて、ibus-kkcによって日本語入力に特別困ることは無いのですが、他のディストロでfcitxを使っているユーザーの中にはCentOSでfcitxを使いたい方も多いのではないでしょうか?
【関連記事】
CentOS 7.0にibus-mozcをインストールする
Fcitxのスキンを自分の好みにカスタマイズする
【目次】
Fedora 19のrpmパッケージを活用する
Fcitxのインストール
rpmパッケージの準備
インストール
設定ツールのインストール
入力メソッドエディタ(IME)のインストール
設定ツールのインストール
fcitx-anthyを使う場合
fcitx-mozcを使う場合
Fcitxへの切り替えおよび設定
切り替え
設定
Fedora 19のrpmパッケージを活用する
例によってCentOSの公式リポジトリにはfcitxはありません。そこで今回はFedora19のrpmパッケージを活用することにします。ただfcitx-mozcについては一部openSUSE13.2のパッケージを活用します。理由はFedoraの公式リポジトリにfcitx-mozcのパッケージが無いからですが、その辺りの詳しいことはFedora 21に日本語入力fcitx-mozcを導入するをご覧ください。
Fcitxのインストール
rpmパッケージの準備
rpmfind.netにアクセスしてFedora19用のパッケージから以下のrpmパッケージをダウンロードします。パッケージの末尾がfc19.x86_64.rpmですのでお間違いのないようにご注意下さい。
- fcitx-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm
- fcitx-data-4.2.8-1.fc19.noarch.rpm
- fcitx-gtk2-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm
- fcitx-gtk3-4.2.8.3-1.fc20.x86_64.rpm
- fcitx-libs-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm
また、設定ツールとして以下をダウンロードしておきます。
GNOMEやXfce等のGTK系のデスクトップ環境の場合
fcitx-configtool-0.4.7-1.fc19.x86_64.rpm
KDE等のQt系の場合
kcm-fcitx-0.4.3-2.fc20.x86_64.rpm
インストール
以下のコマンドでインストールしましょう。長いコマンドですが依存性を解消するためパッケージをまとめてインストールした方が楽です。(コマンドは一行です)
$ sudo yum localinstall fcitx-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm fcitx-data-4.2.8-1.fc19.noarch.rpm fcitx-gtk2-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm fcitx-gtk3-4.2.8.3-1.fc20.x86_64.rpm fcitx-libs-4.2.8-1.fc19.x86_64.rpm
設定ツールのインストール
GNOMEやXfce等のGTK系のデスクトップ環境の場合
$ sudo yum localinstall fcitx-configtool-0.4.7-1.fc19.x86_64.rpm
KDE等のQt系の場合
$ sudo yum localinstall kcm-fcitx-0.4.3-2.fc20.x86_64.rpm
入力メソッドエディタ(IME)のインストール
fcitx-anthyもしくはfcitx-mozc使いたい方をインストールすればOKです。
fcitx-anthyを使う場合
anthyを使う場合はrpmfind.netからFedora19用の以下のパッケージをダウンロードします。
- fcitx-anthy-0.2.0-2.fc19.x86_64.rpm
- anthy-9100h-23.fc19.x86_64.rpm
以下のコマンドでインストールします。
$ sudo yum localinstall fcitx-anthy-0.2.0-2.fc19.x86_64.rpm anthy-9100h-23.fc19.x86_64.rpm
fcitx-mozcを使う場合
fcitx-mozcの場合はFedoraのリポジトリを使えないので少々厄介ですが、openSUSEのリポジトリを活用すればOKです。今回はopenSUSE
rpmパッケージの準備
まず以下のFedora19用のrpmパッケージをダウンロードします。
- protobuf-2.5.0-4.fc19.x86_64.rpm
- zinnia-0.06-16.fc19.i686.rpm
- zinnia-tomoe-0.06-16.fc19.x86_64.rpm
次に以下のopenSUSE13.2用のrpmパッケージをダウンロードします。
- protobuf-2.5.0-4.fc19.x86_64.rpm
- mozc-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm
- fcitx-mozc-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm
- mozc-gui-tools-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm
mozc,ibus-mozcの削除
もし現在ibus-mozcを使っている場合はパッケージの衝突を起こすので削除しておきましょう。
$ sudo yum remove mozc ibus-mozc
インストール
以下コマンドで先ほどダウンロードしたパッケージをまとめてインストールします。(コマンドは一行です)
$ sudo yum localinstall protobuf-2.5.0-4.fc19.x86_64.rpm zinnia-0.06-16.fc19.i686.rpm zinnia-tomoe-0.06-16.fc19.x86_64.rpm mozc-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm fcitx-mozc-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm mozc-gui-tools-1.15.1868.102-1.4.x86_64.rpm
Fcitxへの切り替えおよび設定
切り替え
GNOMEをお使いの場合はibusとの統合を解除します。
$ gsettings set org.gnome.settings-deamon.plugins.keyboad active false
以下のコマンドでibusからfcitxへ切り替えます。
$ imsetting-swich fcitx
設定
以下のコマンドで設定ツールを起動します。(KDEの場合はkcm-fcitxを起動)
$ fcitx-configtool
日本語キーボードの下にanthyかmoxcの入力メソッドエディタ(IME)を設定します。
Anthy
インライン入力できない時の設定
入力した時に文字が直接入らず、別の窓でしか表示されない場合は以下の設定を試して下さい。
設定画面で「アドオン」を選択肢「拡張」にチェックを入れます。Fcitx XIM Frontendを選択して「設定」を押します。
XIMでOn The Spotを使うにチェックを入れ「OK」を押します。
これで入力出来るようになりました。快適なLinux生活をお楽しみ下さい。
fcitx-anthy
fcitx-mozc
最後に
少々強引なやり方でしたがCentOS 7でFcitxを使えるようにしました。パッケージの依存性の問題は2015年1月現在のものですので、システムアップデートでFedora 20のパッケージが使えるようになる可能性もあります。
Sponsored Link
クロさん
こんにちは病床よりw Habitat です
いつもためになる記事をありがとうございます
Fedora や CentOS の fcitx-mozc はずっとできればいいなとおもってた課題だったので今回や Fedora の記事も私にとっては金言ですっw
ぜひ導入してみたいと思います
ちなみに、CentOS6.x も、fcirx-mozc いけたりするんですかね?
vine linux リポジトリ参照の方法だと ibus-mozc はいけそうですが・・
Habitatさん
こんにちは。どうぞお大事になさって下さい。
CentOSの日本語環境整備など需要ないかなと思っていたのですが、うれしいお言葉ありがとうございます。
バイナリ互換性の問題を考慮すれば本来ならSRPMからインストールすべきなんでしょうけど今回はrpmパッケージから入れてしまいました。
使えれば結果オーライかなと思っています。
残念ながらCentOS 6.xでは試せてません。
Fedoraのパッケージが使えるとは思いますが・・・バージョンが不明です。スミマセン
vmware-playerゲストのCentOS 7.0でSRPMからインストールのfcitx-mozcで、ここの
>インライン入力できない時の設定
を参考にして、いじっていたらインライン入力出来るように成りました。
昨年の8月に作って放って置いた物ですが。
ttさん
コメントありがとうございます。
少しでもお役に立てたなら幸いです。
また、色々と情報いただき有り難うございました。