Fedora 23から24にアップグレードする

こんにちは。今回のテーマは『Fedora22から23にアップグレードする』です。基本的には22から23へのアップグレード用に書いた記事と同様の手法でアップグレードできますが、アップグレード用のツールが改良されて日本語のユーザーにも使いやすくなりました。


【目次】
Fedora 24がリリース
Fedora 24へのアップグレード準備
Fedora 23を24にアップグレードする

Fedora 24がリリース

2016年6月21日(米国時間)にFedora 24がリリースされました。延期を重ねてのリリースだったために期待して待っていた方も多くいらしたかも知れません。標準グラフィック環境としてXの代替としてWaylandを採用する予定とのことだったので個人的にはどうなるか注目していたのですが、今回のリリースでは見送られました。今後のリリースで標準化へ向けた動きがありそうですね。
(Waylandに関しては筆者もコチラの記事で触れています。)
詳細なリリース情報は公式サイト(英語)をご覧ください。

Fedora 24へのアップグレード準備

データのバックアップ

システムの大きなアップグレードは思わぬ不具合を起こす可能性もあります。システムが起動しなくなることも考慮してデータや設定ファイルのバックアップを取っておくことをオススメします。

HDD容量の確保

新たなシステムのパッケージをダウンロードしてインストールするためにrootパーティションにはある程度の余裕がないとアップグレード出来ません。最低でも2.5〜3G程度の要領確保は必要だと思います。

最新の状態にシステムを更新する

以下のコマンドでシステムの状態を最新にしましょう。

$ sudo dnf update --refresh

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open-vm-toolsは削除しなくても良い

Fedora22から23へのアップグレードの際にはopen-vm-toolsを削除する必要がありましたが、今回はその不具合は解消されているので削除する必要はありません。dnf-plugin-system-upgradeも進化した印象です。

Fedora 23を24にアップグレードする

基本的には公式ドキュメントを沿って行っていきます。

dnf-plubin-system-upgradeをインストール

以下のコマンドでプラグインをインストールします。

$ sudo dnf install dnf-plugin-system-upgrade

言語設定は日本語のままで大丈夫

dnf-plugin-system-upgradeがpython3を使用するようになったために文字コードの問題が解消されました。LANG環境変数が日本語のままでも問題なく動作します。ここは日本語ユーザーにとっては嬉しいところだと思います。

1点注意としてはLANG=ja_JP.UTF-8の状態でアップグレード作業を行うと、再起動時に図のような文字化け(俗に言う豆腐)状態になることがあるので、それが気になる方は以下コマンドでLANG変数を変更しておきましょう。
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$ sudo localectl set-locale LANG=en_US.UTF-8
$ LANG=en_US.UTF-8

システムのアップグレード

ではFedora 24にアップデートしましょう。以下のコマンドで必要なパッケージをダウンロードします。

$ sudo dnf system-upgrade download --releaserver 24

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以下コマンドでシステムを更新します。

$ sudo dnf system-upgrade reboot

システムが再起動してシステムの更新が始まります。(画像は言語を英語に切り替えて行った場合の図です。)
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もし、アプグレード時に言語設定を変更した場合は再起動したら以下のコマンドで言語を日本語に戻しておきましょう。

$ sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8

これでFedora 24にアップグレードが完了しました。

最後に

22から23へのアップグレード時はこれまでのfedupからdnf-plugin-upgradeに変更があったばかりでトラブルも多かったですが、流石に今回は改善が見られたと思います。ただFedoraは実験的な要素が強いディストロですから、これからもコロコロと方式を変更していく可能性はあります。最新技術を追いかけるものの宿命かも知れませんね。
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