こんにちは。今回のテーマは『Arch LinuxでYaourtの代替としてAURヘルパーPackerを使う』です。Yaourtはサードパーティツールながら間違いなくArch Linuxの利便性に貢献しているツールです。しかし少々大きくなりシンプル性に欠けてている感じもして来ました。代替のAURヘルパーに変更を検討されてる方もいるのでは無いでしょうか？今回はそんな方の一助となればと記事を書きました。

PackerはYaourtの代替となり得るか？

使い勝手はYaourtと同様

Packerはyaourtとほとんど同じコマンドオプションで同じ機能を提供してくれます。つまり、ユーザーは新しいコマンドを覚える手間なくスムーズにPackerに移行可能です。また検索結果がカラー出力される点も遜色ありません。
Yaourtの検索画面

Packerの検索画面

Yaourtよりもシンプルな機能

PackerはシンプルなAURヘルパーであり、Yaourtに比べると機能は限られています。しかしAURパッケージを管理するという主目的は十分に果たせます。以下にPackerの機能を列挙します。詳細はpacker –helpでヘルプ画面を表示して下さい。

パッケージのインストール(-S)
AURを含む全パッケージの更新(-Syu)
パッケージの検索(-Ss)
パッケージ情報の出力(-Si)
パッケージtarballのダウンロードと解凍(-G)

ご覧のようにパッケージの削除機能などはありませんので、pacmanで補う必要があります。

Packerを使ってみよう

Packerのインストール

以下コマンドでAURのpackerをインストールします。筆者はAURパッケージは~/abs/aurディレクトリで扱っています。適宜アレンジして下さい。

$ mkdir -p ~/abs/aur
$ cd ~/abs/aur
$ wget https://aur.archlinux.org/packages/pa/packer/packer.tar.gz
$ tar -zxvf packer.tar.gz
$ cd packer
$ makepkg -s
$ sudo pacman -U packer-20140817-1-any.pkg.tar.xz

yaourtを使う場合は以下のコマンドだけです。

$ yaourt -S packer

パッケージの検索とインストールをまとめて行う

Yaourtと同様にオプションなしでパッケージを指定すると検索候補を示し、インストールをすることが出来ます。コマンドは以下になります。

$ packer <パッケージ名>

パッケージのインストール

上記の方法でも良いのですがパッケージ名がわかっている時には以下のコマンドでOKです。

$ packer -S <パッケージ名>

パッケージの検索

このコマンドオプションはpacmanやyaourtと同じです。

$ packer -Ss <キーワードやパッケージ名>

AURを含む全パッケージのアップデート

このコマンドはYaourtとは少々異なります。Yaourtの場合は-Syuと-SyuaはAURを含めるかで異なりましたが、以下コマンドの場合は常にAURを含みます。公式パッケージのみのアップデートはpacmanをお使い下さい。

$ packer -Syu

パッケージtarballのダウンロード

tarballのみをダウンロードするコマンドもyaourtと同じです。以下コマンドを実行するとtarballをダウンロードして解凍してくれます。

$ packer -G <パッケージ名>

パッケージの範囲をAURに絞ることも可能

他のAURヘルパーの中には意図的にpacmanをカバーしないヘルパーも多いです。AURは便利なリポジトリですが、やはり公式リポジトリとは一線を引いておいたほうが好ましいという配慮がされています。Packerでもオプション–auronlyをつけるだけで検索や更新の範囲をAURに絞ることが出来ます。

最後に：PackerはAURをシームレスにするツール

結論から言えばPackerは十分にyaourtの代替ツールとなると思います。Yaourtほど多機能ではありませんが、Yaourtと同じコマンドオプションが使えて新たに操作を覚える負担はありません。Packerは公式リポジトリとAURをシームレスにつなぐツールだと思います。

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