Arch LinuxとAndoridスマートフォンをMTP接続する

こんにちは。今回のテーマは『Arch LinuxとAndoridスマートフォンをMTP接続する』です。 Androidスマートフォン等でもサポートされているデータ通信方式のMTP通信ですが、Arch Linuxの初期状態では使うことができず、AndroidとPC間での通信では不便なことも多いのためにお役に立てばと考え記事にしました。


【目次】
Arch LinuxとAndroidスマホをMTP接続したい
MTP接続するための準備
AndroidスマートフォンとMTP接続してみよう

Arch LinuxとAndroidスマホをMTP接続したい

MTPって何?

MTPとはMedia Transfer Protoclの略で(今のところ)USB接続でのファイル転送の通信規格です。PTP(Pictrue Transfer Protocol)の拡張版としてマイクロソフトが主導で規格化をしようとしています。名前の通りデジタルメディアプレーヤーに音楽や動画ファイルを転送することを目的に開発されています。

Arch Linuxでは標準でMTP接続ができない

Arch Linuxをインストールした初期状態ではMTP接続ができない状態です。Androidのバージョンにもよるのですが、筆者の持っているVer.4.2.2ではスマートフォンを接続してもストレージ接続でSDメモリ内にしかアクセスできず、本体のメモリにアクセスするにはMTP接続するひつようがます。筆者はスマートフォン上のファイル操作を極力PC上で行いたいので、メインメモリにアクセス出来ない状況には閉口していました。

MTP接続するための準備

libmtpのインストール

pacmanを用いてlibmtpをインストールします。以下のコマンドを実行して下さい。

$ sudo pacman -S libmtp

筆者のケースではインストールするだけで特に設定は必要なかったのですが、デバイスによっては設定ファイルの修正等が必要な場合もあります。詳細はhttps://wiki.archlinuxjp.org/index.php/MTP#.E3.82.A4.E3.83.B3.E3.82.B9.E3.83.88.E3.83.BC.E3.83.ABをご覧ください。

GNOME系のデスクトップ環境ではgvfs-mtpをインストール

GNOMEやXfcet等のデスクトップ環境ではファイルマネージャー上でGUIでファイルを扱うためにgvfs-mtpをインストールします。以下コマンドを実行します。

$ sudo pacman -S gvfs-mtp

筆者のデスクトップ環境はXfceですが、gvfs-mtpをインストール後にファイルマネージャーでファイルを扱えるようになりました。

KDEユーザーはkio-extrasパッケージをインストール

KDEのドルフィンでファイルを扱う場合はkio-extrasをインストールします。(ただし、筆者はKDE環境では実証できておりません。)インストールには以下のコマンドを実行します。

$ sudo pacman -S kio-extras

AndroidスマートフォンとMTP接続してみよう

では準備が整ったのでAndroidスマホとArch Linuxを接続してみます。単純にデータ通信が可能なUSBケーブルでスマホとPCを接続します。Android側では以下のような画面となり接続方法を選ぶ画面が出ます。筆者の使用しているAndroidは4.4ですが、他のバージョンでも似たような画面だと思います。

Android側でMTP接続を選択します。
01

筆者のスマートフォン(シャープ製SHL23)では特に設定不要で認識されました。
02

Android本体メモリの内容がファイルマネージャーで扱えるようになりました。
03

最後に

メインマシンにArch Linuxを使っているために他のディストロにAndroidスマートフォンを接続したときの挙動は確認できていませんが、いずれUbuntu系のディストロでも調査して記事にしたいと考えています。しかし、個人的にはAndroid3.x時代のよううに本体メモリにもUSBストレージとしてアクセス出来るようにしてもらえれば良いのにと考えてしまします。
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